2026/4/17
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国際

イラン外相、ホルムズ海峡の自国側航路を全商船に全面開放と表明 レバノン停戦受け

要約

世界のエネルギー輸送の約20%が通過するホルムズ海峡で、イランが設定していた航行制限が解除される見通しとなった。アラグチ外相が17日、SNSで表明した。

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イランのアラグチ外相は17日、ホルムズ海峡のイラン側が設定した航路を全ての商船に対して全面的に開放すると表明した。レバノンでの停戦合意を受けた措置で、X(旧ツイッター)への投稿を通じて明らかにした。\n\n

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※画像はイメージです
\n\n## レバノン停戦と連動した決定\n\nアラグチ外相はSNS上で、ホルムズ海峡のイラン側航路について「全面的に開放する」と述べた。この発言は、イスラエルとヒズボラの戦闘が米国の仲介により停戦合意に至ったことを受けたものである。\n\n2026年2月28日にイスラエルがイランに先制攻撃を実施して以降、イスラエルとレバノンのヒズボラとの戦闘が激化していた。その後、米国仲介のもとで10日間の停戦合意が成立し、今回のイラン外相の航路開放表明につながった。\n\n## エネルギー供給の要衝に動き\n\nホルムズ海峡は世界のエネルギー輸送の約20%が通過するとされる海上交通の要衝である。イランとオマーンの間に位置し、ペルシャ湾岸産油国からの原油輸出において欠かせないルートとなっている。\n\nイランは過去にもホルムズ海峡の封鎖や航行制限を示唆・実行してきた経緯がある。米国やイスラエルとの対立が深まる局面では、海峡通過にイランの許可を必須とする方針を表明したり、自国と「友好国」の船舶にのみ通過を許可したりする対応が見られた。2026年3月にはイラン海軍が「いかなる船舶もホルムズ海峡の通行を禁止する」と無線でアナウンスする事態も発生していた。\n\n## 航行状況は依然不透明な部分も\n\n4月上旬には、商船三井のLNGタンカーがホルムズ海峡を通過したことが確認されており、イランによる事実上の封鎖が続くと見られていた時期における日本関連船舶の通過として注目を集めた。一方、4月中旬には米軍が海峡の「通過ゼロ」を主張する一方で、一部報道では船舶の通行が確認されるなど、情報が錯綜する状況が続いていた。\n\n今回のアラグチ外相による全面開放の表明は、こうした不透明な航行状況に一定の方向性を示すものとなる。ただし、具体的な開放時期や航行の安全確保に向けた措置の詳細、周辺諸国への影響については明らかにされていない。ホルムズ海峡の航行不安は原油価格の高騰やエネルギー供給の混乱への懸念に直結するだけに、今後の具体的な動きが注目される。