2026/4/17
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国際

米イラン協議、濃縮ウラン放棄の見返りに200億ドルの資産凍結解除案が浮上

要約

米ニュースサイト「アクシオス」が17日に報じたもので、イランが保有する濃縮ウランを放棄する代わりに、約3兆1600億円に相当する凍結資産の解除を検討しているという。協議の合意の有無は明らかになっていない。

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濃縮ウラン放棄と引き換えの資産解除案

米ニュースサイト「アクシオス」は17日、米国とイランの協議において、イランが保有する濃縮ウランを放棄する案が検討されていると報じた。見返りとして、200億ドル(約3兆1600億円)の凍結資産を解除する案が浮上しているという。

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※画像はイメージです

報道によれば、この案は米イラン間の協議の中で検討されているものである。ただし、協議の具体的な進捗状況や、両国がこの案に合意しているかどうかは明らかになっていない。

核開発問題を巡る長年の対立

イランの核開発問題は長年にわたり国際社会の懸念事項となってきた。2015年には包括的共同行動計画(JCPOA)と呼ばれる核合意が結ばれたが、2018年に米国が一方的に同合意から離脱し、経済制裁を再開。これを受けてイランは合意の一部履行を停止した経緯がある。

濃縮ウランとは、天然ウランに含まれる核分裂性のウラン235の濃度を高めたもので、原子力発電の燃料となるほか、さらに濃度を高めると核兵器の材料にもなり得る。イランの核開発が平和利用にとどまらず核兵器保有を目指しているのではないかという懸念が、国際社会との対立の根底にある。

200億ドルの資産凍結解除の意味

今回検討されているとされる200億ドルという額は、イランにとって極めて大きな規模である。過去には2023年に、凍結されていたイランの資産約60億ドルが一部解除された事例もあるが、今回の案はその3倍以上の規模となる。

イランが資産凍結解除を求める背景には、経済制裁による国内経済への深刻な影響がある。一方、米国側にとっては、イランの核能力を実質的に制限する手段として濃縮ウランの放棄を求める形となる。

今回の報道は、米イラン間の緊張緩和に向けた動きとして注目されるが、両国の合意に至っているかは不透明であり、今後の協議の行方が焦点となる。