2026/4/1
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社会

軽油カルテル疑惑、東京地検と公取委が石油販売2社を家宅捜索

要約

東日本宇佐美と共栄石油が独占禁止法違反容疑で捜索を受けた。2025年9月の8社一斉捜索に続く強制捜査で、運送・建設業者向け軽油の価格談合解明が進む。

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軽油カルテル疑惑、東京地検と公取委が石油販売2社を家宅捜索

特捜部と公取委が2社を家宅捜索

東京地検特捜部と公正取引委員会は4日、軽油の販売価格をめぐるカルテル疑惑で、石油販売会社の東日本宇佐美(東京都文京区)と共栄石油(東京都江戸川区)を家宅捜索した。独占禁止法違反(不当な取引制限)の容疑で、複数の石油販売企業が運送業者や建設業者への軽油価格を話し合って決めていた疑いが持たれている。

公正取引委員会は2025年9月、ENEOSウイング(名古屋市)、エネクスフリート(大阪市)、太陽鉱油(東京都中央区)、キタセキ(宮城県岩沼市)、吉田石油店(香川県三豊市)、新出光(福岡市)など8社に対して強制調査を実施していた。今回の捜索は、この一連の捜査をさらに進展させるものとなる。

市場の半分以上を占める8社

捜索対象となった企業群は、法人向け軽油販売市場で大きな存在感を持つ。8社の売上は市場の半分以上を占めており、これらの企業が価格を協調的に決定していたとすれば、運送業界や建設業界への影響は極めて大きい。

資源エネルギー庁のデータによると、軽油の価格は2020年5月から約1.5倍に上昇しており、昨年4月中旬時点で1リットルあたり166.2円に達していた。原油価格の変動に加え、カルテルによる人為的な価格つり上げがあったかどうかが捜査の焦点となる。

捜査の今後

東京地検特捜部が公正取引委員会と合同で捜索に乗り出したことは、刑事事件としての立件を視野に入れた本格的な捜査に移行したことを意味する。2025年9月の公取委単独の強制調査から約半年を経て、特捜部が加わったことで、捜査は新たな段階に入った。

軽油は物流を支えるトラックや建設機械の燃料として不可欠であり、その価格は運送コストや建設コストに直結する。カルテルの実態解明が進めば、業界全体の価格形成のあり方が改めて問われることになる。