高市首相、4月下旬に豪州訪問へ 重要鉱物供給網とホルムズ海峡の安全確保を協議
要約
高市早苗首相が4月下旬の大型連休中にオーストラリアを訪問し、重要鉱物の供給網強化やホルムズ海峡の安全確保について協議する。日本の首相による豪州訪問は2022年の岸田氏以来で、日豪友好協力基本条約署名50周年の節目に合わせた形となる。
大型連休中の豪州訪問で調整
高市早苗首相が4月下旬からの大型連休中にオーストラリアを訪問する方向で調整していることが明らかになった。レアアース等の重要鉱物のサプライチェーン(供給網)強化や、ホルムズ海峡の安全な航行に向けた連携について議論する見通しだ。
日本の首相によるオーストラリア訪問は、2022年の岸田文雄氏以来となる。2026年は日豪友好協力基本条約の署名から50周年にあたる節目の年であり、両国関係の重要性を改めて確認する機会となる。
経済安全保障の柱となる重要鉱物
今回の訪問で主要議題の一つとなるのが、重要鉱物のサプライチェーン強化である。リチウムやニッケル、レアアースといった鉱物は、脱炭素化や先端技術に不可欠な資源であり、その安定供給は経済安全保障上の重要課題となっている。オーストラリアはこれらの鉱物の世界有数の産出国であり、日本にとって重要なパートナーに位置づけられる。
日豪両国は2022年10月に「日豪重要鉱物資源パートナーシップ」を締結し、供給網構築に向けた協力枠組みを整えてきた。高市首相の訪問では、この枠組みをさらに発展させる方向で協議が行われるとみられる。
ホルムズ海峡の航行安全も議題に
もう一つの重要議題が、ホルムズ海峡の安全な航行に向けた連携である。同海峡は世界の石油輸送の約2割が通過する海上交通の要衝であり、中東情勢の緊迫化を背景に航行の安全確保が国際的な課題となっている。
日本はホルムズ海峡の航行安全を目指す有志連合の拡大に取り組んでおり、オーストラリアも2020年頃から安全確保に向けた国際的な取り組みに参加してきた。今回の訪問を通じ、エネルギー安全保障の観点からも両国の連携を深める狙いがある。