首都高清掃業務で官製談合、公取委が4社に排除命令・課徴金5億円超
要約
公正取引委員会は、首都高速道路の清掃業務入札において4社による談合を認定し、排除措置命令と合計5億円超の課徴金納付を命じました。また、非公表情報を漏洩した職員が関与していたとして、首都高速道路に対し官製談合防止法に基づく改善措置を要求しました。
公取委、4社に排除措置命令と課徴金
公正取引委員会は22日、首都高速道路が発注する道路清掃業務の入札において、スバル興業、京葉ロードメンテナンス、日本ハイウエイ・サービス、首都ハイウエイサービスの4社が独占禁止法違反(不当な取引制限)に当たる談合を行っていたとして、排除措置命令を出した。
このうちスバル興業には3億1678万円、京葉ロードメンテナンスには2億1147万円の課徴金納付命令も下された。合計で5億2825万円に上る。一方、日本ハイウエイ・サービスとその子会社である首都ハイウエイサービスの2社は、違反行為を自主申告するリーニエンシー制度の適用により課徴金が免除された。
4社は遅くとも2017年5月以降、工区ごとの受注業者を事前に調整し、競争を実質的に制限していた。対象となった入札の平均落札率は約98%に達しており、形式的な競争入札の裏で受注者があらかじめ決められていた実態が浮き彫りとなった。
首都高職員2人が予定価格を漏洩
公取委は同日、首都高速道路に対しても官製談合防止法に基づく改善措置を要求した。首都高の職員2人が、非公表であるべき予定価格に関する情報を事業者側に漏洩していたことが「官製談合」と認定されたためである。
首都高速道路は2005年に旧首都高速道路公団から民営化された特殊会社だが、官製談合防止法の適用対象となっている。発注者側の職員が入札に関する秘密情報を漏らし、談合を助長していた構図が明らかになった形だ。
2025年9月の立ち入り検査が端緒
公取委は2025年9月、4社および首都高の関係先に対し、独占禁止法違反の疑いで立ち入り検査を実施していた。約7カ月にわたる調査の結果、今回の排除措置命令と改善措置要求に至った。
首都高速道路が民営化
旧首都高速道路公団が株式会社化。民営化後も官製談合防止法の適用対象として、公正な入札が求められる組織となった。
4社による受注調整が開始
工区ごとに受注業者を事前に決定し、競争を実質的に排除。平均落札率は約98%という極めて高い水準で推移した。
公取委が立ち入り検査を実施
4社と首都高関係先に対し、独占禁止法違反の疑いで検査に着手。約7カ月にわたる本格的な調査が始まった。
排除措置命令・改善措置要求を発表
4社に排除措置命令、うち2社に計5億円超の課徴金を命令。情報漏洩が認められた首都高には改善措置を要求した。
公共性の高い高速道路事業において、発注者と受注者が一体となって入札の公正性を損なっていた今回の事件は、再発防止に向けた厳格な対応が求められることになる。情報を漏洩した職員2人の具体的な役職や部署、首都高による今後の改善策の詳細は現時点で明らかになっていない。