3月の景気動向指数、基調判断を1年10カ月ぶり「上方への局面変化」に引き上げ
要約
内閣府が5月12日に公表した3月の景気動向指数速報値で、一致指数が前年より0.3ポイント上昇した。これを受け、基調判断は1年10カ月ぶりに「上方への局面変化」へ引き上げられた。
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基調判断「上方への局面変化」へ引き上げ
内閣府は5月12日、3月の景気動向指数(速報値、2020年=100)を公表した。景気の現状を示す一致指数は前年より0.3ポイント上昇し、基調判断を「下げ止まり」から「上方への局面変化」へ1年10カ月ぶりに引き上げた。
一致指数の上昇に寄与したのは、輸出数量指数と鉱工業用生産財出荷指数である。輸出数量指数はアジア向けおよび米国向けの増加を背景に、0.36ポイントの押し上げ寄与となった。鉱工業用生産財出荷指数もボイラー部品や非鉄金属の出荷増がプラスに働いた。
化学・石油製品の生産は減少
一方、鉱工業生産指数は化学・石油製品分野で減少した。工場の定期修理に加え、中東情勢の影響が重なったことが要因とみられる。ただし、中東情勢が生産指数の減少に与えた具体的な影響範囲は明らかにされていない。
内閣府「来月以降の動きを注視」
内閣府は「来月以降の動きを注視する必要がある」としており、今回の基調判断引き上げが景気回復の定着を意味するかどうかは、今後の統計の推移を見極める必要がある。基調判断はこれまで1年10カ月にわたり「下げ止まり」が続いていた。