2026/4/1
nippon-post.com
国内

能登半島で本州初のトキ放鳥へ 5月31日に石川県羽咋市で式典開催

要約

環境省の有識者検討会が2月9日に開催され、国の特別天然記念物であるトキの本州初の放鳥を5月31日に石川県羽咋市で実施する計画が報告された。本州でのトキ放鳥は初めてとなる。

トキ特別天然記念物環境省石川県能登半島

環境省検討会で放鳥計画が報告

環境省は2月9日、トキの放鳥に関する有識者検討会を開催し、国の特別天然記念物であるトキを能登半島の石川県羽咋市で放鳥する計画が報告された。放鳥は5月31日に式典を開催して実施される予定で、本州でのトキ放鳥は今回が初めてとなる。

約55年ぶり、本州の空にトキが舞う

能登半島にはかつてトキが生息していたが、1970年に本州最後のトキ「能里(のり)」が穴水町で捕獲され、佐渡トキ保護センターへ移送されて以降、本州からトキは姿を消していた。今回の放鳥が実現すれば、約55年ぶりに本州の空にトキが戻ることになる。

トキの野生復帰をめぐっては、2008年に新潟県佐渡島で初めて放鳥が行われて以降、佐渡を拠点に取り組みが進められてきた。佐渡島では2022年12月時点で推定545羽が野生化しており、行政と地域住民の協働による生息環境整備が「佐渡モデル」として成果を上げている。

能登半島が持つ生態系の適性

放鳥地となる能登半島は、2011年に「能登の里山里海」として日本初の世界農業遺産に認定された地域である。棚田や谷地田、2,000を超えるため池がモザイク状に広がり、トキが必要とする湿地環境や食物資源に適した生態系を有している。

石川県と能登地域の9市町村は「能登地域トキ放鳥受入推進協議会」を設立し、放鳥の受け入れ態勢を整備してきた。能登半島は2024年元日の地震で大きな被害を受けており、本州初のトキ放鳥は復興のシンボルとしても期待されている。