マスク氏、宇宙開発の軸足を火星から月へ転換 「10年以内に月面都市建設可能」
要約
* **発表:** イーロン・マスク氏が**8日**、X(旧ツイッター)で宇宙開発の優先順位を火星から月に移すと表明 * **月面都市:** **10年以内**に建設可能とマスク氏が説明、火星都市は**20年以上**必要と評価 * **火星計画:** 以前掲げていた**27年**の無人火星着陸計画からの方針転換 * **深宇宙探査:** 月面を拠点として活用したい意向を投資家に説明(**ウォールストリート・ジャーナル**報道) * **背景:** 米国主導の月探査**アルテミス計画**でスペースXは月面着陸用宇宙船の開発を担当
米宇宙企業スペースX創業者のイーロン・マスク氏が8日、X(旧ツイッター)上で宇宙開発の軸足を火星から月に移す方針を表明した。月面都市の建設を優先する考えを示し、長年掲げてきた火星探査最優先の姿勢から大きく舵を切った形だ。
火星は「20年以上」、月は「10年以内」
マスク氏は方針転換の理由について、火星開発にかかる時間的制約を挙げた。地球と火星の公転周期の関係から、火星に宇宙船を向かわせるタイミングは26カ月ごとに限られ、到達までに約6カ月を要する。こうした条件を踏まえ、火星に都市を建設するには20年以上かかると説明した。
一方、月面都市については10年以内に建設が可能との見通しを示した。マスク氏は以前、2027年に無人での火星着陸を実現する計画を掲げていたが、今回の表明で優先順位の明確な転換が示された。
月面を深宇宙探査の拠点に
米紙ウォールストリート・ジャーナルの報道によると、マスク氏は投資家に対し、月面を深宇宙探査の拠点として活用したい意向を説明している。月を足がかりとして、将来的により遠方の宇宙探査につなげる戦略とみられる。
アルテミス計画との関係
現在、日本も参加する米国主導の月探査**「アルテミス計画」**が進行中であり、スペースXは同計画において月面着陸用宇宙船の開発を任されている。ただし、同開発には遅れが指摘されている状況だ。
マスク氏の方針転換は、こうした国際的な月面開発の流れとも重なる。火星計画が完全に中止されたのか、それとも延期にとどまるのかは現時点で明らかになっていない。