2026/4/1
nippon-post.com
社会

「報道ステーション」高市総理の選挙報道でダッチアングル使用、視聴者から批判

要約

* **何が起きた:** テレビ朝日「報道ステーション」が高市早苗総理の総選挙報道で、壇上登場シーンにダッチアングルを使用した * **問題の焦点:** カメラを意図的に傾ける映像技法が政治報道に用いられたことで、視聴者から批判の声が上がった * **背景:** 2025年10月にもNHKの高市内閣報道で同様のダッチアングル使用が問題視されており、報道映像の公平性をめぐる議論が再燃した形である * **今後の焦点:** 放送法が求める「政治的公平」の原則が、映像表現の手法にまで及ぶかどうかが改めて問われている

ダッチアングルテレビ朝日報道ステーション放送倫理高市早苗

「報道ステーション」がダッチアングルで高市総理を撮影

テレビ朝日の報道番組「報道ステーション」が、高市早苗総理の総選挙に関する報道において、高市総理が壇上に登場するシーンでダッチアングルを使用していたことがわかった。この映像手法をめぐり、視聴者から批判の声が上がっている。

ダッチアングルとは、カメラを意図的に傾けて撮影する映像技法で、視聴者に心理的な不安感や違和感を与える効果があるとされる。1920年代のドイツ表現主義映画に起源を持ち、映画やドラマでは緊張感を演出する手法として広く用いられてきた。しかし、報道映像においてこの技法が政治家の撮影に使われることには、印象操作につながるとの指摘がある。

繰り返されるダッチアングル問題

政治報道におけるダッチアングルの使用が問題視されるのは今回が初めてではない。2025年10月には、NHK「ニュース7」が高市内閣や国会議事堂の映像で同様の傾いた構図を用いたとして批判が起きた。当時、ジャーナリストの西村幸祐氏がこれを「プロパガンダ手法」と指摘し、SNS上で大きな論争に発展した経緯がある。NHKは「ズームやパンなどの撮影手法として従来から使用しており、意図的な印象操作ではない」との見解を示していた。

今回の「報道ステーション」での使用により、報道映像における撮影手法と政治的公平性をめぐる議論が再び表面化した形である。

放送法が求める「政治的公平」との関係

放送法は番組編集にあたり「政治的公平」を求めており、「事実の報道」と「多角的視点の提示」を義務づけている。映像の撮影手法がこの原則にどこまで含まれるかについては、業界内でも明確な基準が定まっていないのが現状である。

テレビ朝日は報道倫理をめぐって過去にも議論の対象となってきた。1993年の椿事件では放送法違反が指摘される政治的偏向報道が問題化し、2019年には「桜を見る会」報道での編集手法をめぐり謝罪に至っている。2025年10月にも、「報道ステーション」の大越健介キャスターによる高市氏へのインタビュー対応が「冷たい」「嫌味」との指摘を受けていた。

報道映像における表現手法が視聴者の印象に与える影響について、放送倫理・番組向上機構(BPO)を含めた業界全体での検証が求められる状況となっている。