米エルパソ空港周辺に突然の飛行禁止命令、約7時間半で解除も理由に食い違い
要約
米連邦航空局が10日夜に発出した飛行禁止命令は約7時間半で解除された。運輸長官はカルテルのドローン対応と説明したが、報道では米軍のレーザー兵器テストが原因との指摘もある。
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10日間の飛行禁止が約7時間半で突如解除
米連邦航空局(FAA)は10日午後11時半(現地時間)、テキサス州エルパソ空港周辺の空域について10日間にわたる飛行禁止命令を発出した。当初FAAは「特別な安全上の理由」とだけ説明し、具体的な理由を明らかにしなかった。
命令は翌11日午前7時前に解除され、実際の飛行禁止は約7時間半にとどまった。この間、医療用航空機が別の州の空港へ行き先を変更せざるを得ない事態も発生している。
エルパソはメキシコとの国境に接する都市で、米国勢調査局によると2024年の推定人口は約68万人である。
食い違う2つの説明
解除後、ダフィー運輸長官はX(旧ツイッター)で、国防総省とFAAによる「カルテルのドローンの侵入」への対応が理由だったと説明。「脅威は無害化された」と投稿した。
一方、ロイター通信は異なる経緯を報じている。同通信によれば、米軍が対ドローン用レーザーシステムを事前の合意なしにテストしようとしたことが原因だったという。FAAと国防総省は今月中にレーザーシステムについて協議する予定があったとされるが、国防総省がより早い段階での実施を図ったとの見方が示されている。
エルパソ市長は「無用な決定」と批判
エルパソ市のジョンソン市長は会見で、「無用な決定がコミュニティーに混乱と困惑を生んだ」と批判した。
突然の飛行禁止命令と短時間での解除、そして食い違う説明は、FAAと国防総省の間の調整不足を浮き彫りにした格好だ。飛行禁止の真の理由や、医療用航空機以外にどの程度の影響が生じたかなど、不明な点は多く残されている。