米下院、カナダへの高関税撤廃決議を可決 共和党から6人造反も成立は困難
要約
米議会下院は2026年2月11日、カナダへの高関税措置を撤廃する決議案を賛成219票、反対211票で可決したが、大統領の拒否権により成立は困難とみられる。
カナダトランプ政権米国政治米国関税通商政策
米議会下院は2026年2月11日、トランプ政権がカナダに課している高関税措置を撤廃する決議案を賛成219票、反対211票の賛成多数で可決した。野党民主党が推進した決議案に対し、与党共和党からも6人が賛成に回った。ただし、大統領には拒否権があり、上院を通過しても成立は極めて難しい情勢だ。
フェンタニル対策名目で段階的に引き上げ
トランプ政権は2025年3月、合成麻薬フェンタニルの米国への流入を理由にカナダに対して25%の関税を課した。その後、関税率は35%に引き上げられている。今回の決議案は、この高関税措置の撤廃を求めるものである。
共和党から6人が造反
採決では与党共和党から6人が決議案に賛成し、党内の亀裂が浮き彫りとなった。これに対しトランプ大統領はSNSで「下院であれ上院であれ、関税措置に反対した共和党員は選挙で深刻な結果を被ることになる」と警告し、党内の引き締めを図った。
拒否権行使の構え、成立は困難
決議案が仮に上院でも可決された場合でも、大統領が拒否権を行使すれば、覆すには上下両院でそれぞれ3分の2以上の賛成が必要となる。今回の下院採決が219対211の僅差だったことを踏まえると、拒否権を覆すことは現実的に不可能とみられる。
トランプ大統領はSNSで「関税という言葉を口にするだけで、各国は私たちの強い要望に同意してくる」とも発言しており、関税を外交上の交渉手段として位置づける姿勢を改めて示した。