世田谷区の認可外保育施設で乳児死亡、元施設長に執行猶予付き有罪判決
要約
東京・世田谷区の認可外保育施設で生後4か月の男児がうつぶせ寝の状態で死亡した事件で、東京地裁は元施設長に業務上過失致死の罪で執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。
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東京地裁が有罪判決
東京・世田谷区の認可外保育施設で、預けられていた生後4か月の男の子がうつぶせ寝の状態で死亡した事件で、東京地方裁判所は元施設長に対し、業務上過失致死の罪で執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。
事件は2023年12月、認可外保育施設「託児ルーム バンビーノ」で発生。男児は昼寝の時間中にうつぶせの状態で寝かされ、窒息死した。男児の母親は事前に、自力で寝返りができないためうつぶせでは絶対に寝かせないよう施設側に伝えていたが、元施設長はこの要望を職員に周知していなかった。
東京地裁は判決の中で「尊い命が奪われ、遺族の心痛は」計り知れないとの認識を示した。
安全管理の不備が焦点に
裁判では、元施設長が保護者からの明確な指示を職員に伝えなかった過失が認定された。施設ではうつぶせ寝が常態化していた可能性も指摘されており、安全管理体制の根本的な欠陥が問われた。
元施設長は「経営難でずさんだった」と述べたとされ、経営上の困難が安全対策の不備につながっていた構図がうかがえる。
認可外施設の安全確保が課題
認可外保育施設での重大事故は依然として深刻な社会問題となっている。過去の統計では、認可外施設での死亡事例は認可保育所の約1.6倍に上り、死亡事例の半数以上を0歳児が占める。2024年の保育施設全体での重大事故報告件数は3,190件と過去最多を更新した。
こども家庭庁は医学上の理由がない限り、乳児をあおむけに寝かせるよう推奨しており、令和5年4月からは認可外施設にも安全計画の策定が義務付けられている。今回の判決は、保育現場における睡眠時の安全管理の徹底を改めて突きつけるものとなった。