中国電力、島根原発2号機でプルサーマル発電を計画 2029年度中の開始想定
要約
中国電力が島根原子力発電所2号機でプルサーマル発電を計画し、2029年度中の開始を想定していることが明らかになった。実現すれば国内5基目のプルサーマル炉となる。
中国電力が、松江市に所在する島根原子力発電所2号機で「プルサーマル発電」を計画していることが明らかになった。開始時期は2029年度中を想定している。
プルサーマル発電とは
プルサーマル発電は、使用済み核燃料を再処理して取り出したプルトニウムなどを加工した核燃料(MOX燃料)を通常の原子炉で使用する発電方式である。国の核燃料サイクル政策の柱の一つに位置づけられている。
現在、国内でプルサーマル発電を実施しているのは四国電力・伊方3号機、関西電力・高浜3号機および4号機、九州電力・玄海3号機の計4基。島根2号機で計画が実現すれば、国内5基目となる。
島根原発2号機の現状
島根原発2号機は、東京電力福島第一原発事故後に長期間停止していたが、2024年12月に再稼働を果たし、2025年1月に営業運転を再開した。中国電力にとって福島事故後初の再稼働であった。
同原発は全国の原発の中で唯一、県庁所在地である松江市に立地しているという特徴を持つ。プルサーマル発電の導入にあたっては、地元自治体との調整が重要な課題となる。
核燃料サイクルとの関係
電気事業連合会は2030年度までにプルサーマル発電を12基以上に拡大する目標を掲げている。プルサーマル計画の実現には、青森県六ヶ所村の再処理工場(2026年度しゅん工目標)やMOX燃料工場(2027年度しゅん工目標)の稼働が前提となる。2029年度中という想定時期は、これらの基盤施設の整備スケジュールとも関連するものとみられる。
日本は約46.9トンのプルトニウムを国内外に保有しており、2018年に原子力委員会が保有量を増やさない方針を決定している。プルサーマル発電の推進は、このプルトニウム削減方針の実行手段としても位置づけられている。