中国、EU産乳製品に最大11.7%の関税を賦課 補助金による国内産業への損害を認定
要約
中国政府はEUからの輸入乳製品に補助金の影響があるとして最大11.7%の関税を課すと発表した。中国側は、EUの補助金により安価に販売された乳製品が中国国内産業に損害を与えていると認定している。
中国がEU産乳製品に関税賦課を発表
中国政府は2月12日、EU(ヨーロッパ連合)から輸入する乳製品に対し、最大11.7%の関税を課すと発表した。中国側は、EUの補助金の影響により乳製品が安価に販売され、中国国内の産業が損害を受けていると認定した。
この措置は、中国商務部が2024年8月にEU産乳製品に対する反補助金調査を開始したことに端を発する。調査の結果、EU産乳製品に補助金が存在し、中国国内産業に実質的な損害があると認定された。2024年末には最大42.7%の暫定税率と保証金が導入されていたが、今回の最終決定では税率が大幅に引き下げられた形だ。
中国・EU間の貿易摩擦が背景
今回の関税措置は、中国とEUの間で続く貿易摩擦の一環として位置づけられる。EUは2024年10月から中国製電気自動車(EV)に対する相殺関税を実施しており、中国はこれに対抗する形で豚肉や乳製品など農産品分野での調査・関税措置を進めてきた。
中国は世界最大級の乳製品輸入国であり、乳製品輸入全体の約4分の1がEU産とされる。EUの共通農業政策(CAP)による手厚い補助金制度に対し、中国は「市場を歪める補助金」との立場を示してきた。
暫定税率から大幅引き下げ
反補助金調査を開始
中国商務部がEU産乳製品に対する反補助金調査を立案・開始。EUの共通農業政策(CAP)による補助金が中国国内産業に損害を与えているかを調査対象とした。
暫定税率を導入
調査の初歩裁定として、最大42.7%の暫定税率と保証金制度を導入。EU乳製品業者の資金流動性への影響が懸念された。
最終決定を発表
最大税率を11.7%に引き下げた最終決定を公表。暫定税率から約31ポイントの大幅減額となり、EUとの協議進展の可能性が示唆された。
暫定税率の最大42.7%から最終決定の最大11.7%への引き下げは、約31ポイントの大幅な減額となる。この引き下げの背景について、中国側からの公式な説明は明らかになっていない。
対象となる乳製品の具体的な品目や、関税の発動時期といった詳細については、現時点では不明な点が残っている。EUや影響を受ける企業からの公式な反応も、まだ伝えられていない。