2026/4/1
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国内

遺伝子治療薬「エレビジス」に国内最高薬価3億円超、筋ジストロフィー向けで保険適用

要約

厚生労働省の諮問機関である中央社会保険医療協議会が2月13日、デュシェンヌ型筋ジストロフィー向け遺伝子治療薬「エレビジス」の保険適用を了承した。薬価は約3億497万円で、従来の国内最高額だった「ゾルゲンスマ」の約1億6707万円を大幅に上回る。

デュシェンヌ型筋ジストロフィー中医協薬価遺伝子治療高額療養費制度

国内最高額の約3億497万円

デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)向けの遺伝子治療薬「エレビジス」が公的医療保険の適用対象となることが決まった。厚生労働省が2026年2月13日の中央社会保険医療協議会(中医協)に提案し、了承された。薬価は約3億497万円で、国内の医薬品として過去最高額となる。

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※画像はイメージです

これまで国内最高額だったのは、脊髄性筋萎縮症の治療薬「ゾルゲンスマ」の約1億6707万円。エレビジスはこれを約1億3790万円上回り、記録を大幅に更新した。高額療養費制度の適用により、患者の自己負担は一定額に抑えられる。

希少難病DMDへの遺伝子治療

DMDは幼いころから全身の筋肉が徐々に衰えていく難病である。エレビジスはスイスの製薬大手ロシュと米国のバイオ企業サレプタ・セラピューティクスが開発し、国内では中外製薬が販売を担う。

米国では2023年に迅速承認を受けており、価格は320万ドル(約4億7680万円)に設定されている。日本での薬価は米国価格を下回る水準となった。

医療保険財政への影響も注目

遺伝子治療薬は開発・製造に高度なバイオテクノロジーを要し、対象患者数が限られる希少疾患向けであることから高額化が進んでいる。3億円を超える医薬品の保険適用は、医療保険財政への影響という観点からも今後の議論を呼ぶことになりそうだ。