トランプ政権、鉄鋼・アルミ関税の対象品目縮小を検討か 米英紙報道
要約
英紙報道によると、米商務省と通商代表部が対象製品リストの見直しに着手。中間選挙を控え価格の手ごろさ実現を重視する政権の姿勢が背景にあるとみられる。
商務省とUSTRが対象製品リストを見直し
英フィナンシャル・タイムズは13日、トランプ米政権が鉄鋼・アルミニウムに課している関税について、対象品目を絞り込む方向で検討しているとの見方を報じた。米商務省と米通商代表部(USTR)が、現行の対象製品リストの見直しを進めているという。
トランプ政権は「アフォーダビリティー(価格の手ごろさ)」の実現を重視しており、今回の見直し検討はその方針と関連しているとみられる。
拡大を続けてきた関税の転換点か
トランプ政権の鉄鋼・アルミ関税は、これまで段階的に対象範囲を拡大してきた経緯がある。2025年2月には全貿易相手国の鉄鋼・アルミに25%の一律関税を課し、適用除外制度を廃止。同年6月には追加関税率を50%に引き上げ、8月には約400品目の派生品を対象に加えるなど、強硬路線をとってきた。
第一次トランプ政権で関税導入
232条を根拠に鉄鋼25%、アルミニウム10%の関税を導入。国家安全保障上の脅威を名目とした。
一律25%関税と適用除外廃止
全貿易相手国の鉄鋼・アルミに一律25%の関税を課し、適用除外制度を廃止。第二次トランプ政権の強硬姿勢を示した。
関税率50%に引き上げ
追加関税率を25%から50%に倍増。川下産業の負担が急増した。
約400品目の派生品を追加
洗濯機やオーブンなど派生品約400品目を対象に追加。対象範囲が大幅に拡大した。
対象品目縮小を検討
英紙報道により、商務省とUSTRが対象製品リストの見直しを進めていることが判明。拡大路線からの転換が示唆された。
今回報じられた対象品目の縮小検討は、こうした拡大路線からの軌道修正を示唆するものだ。
中間選挙を見据えた判断か
2026年11月には米中間選挙が控えている。関税の拡大に伴い、建設・自動車・産業機械といった川下産業では製造コストの上昇が問題視されてきた。価格の手ごろさを掲げる政権にとって、国内の物価上昇圧力は政治的にも無視できない課題となっている。
ただし、今回の報道は観測段階のものであり、具体的にどの品目が縮小対象となるのか、見直しのスケジュールなどの詳細は明らかになっていない。今後の政権の動向が注目される。