福岡・川崎町の乳児死亡事件、傷害致死罪に問われた母親に無罪判決
要約
福岡地裁は、2018年に生後11ヶ月の娘が死亡した事件で傷害致死罪に問われた母親に対し、てんかん発作による事故の可能性を認定し無罪を言い渡した。約3年半の勾留を経ての判決となった。
刑事裁判判決福岡県
福岡地裁が無罪判決
福岡地方裁判所は、福岡県田川郡川崎町で2018年に発生した乳児死亡事件で、傷害致死罪に問われた母親の松本亜里沙被告(29)に対し、無罪判決を言い渡した。
事件では、生後11ヶ月の娘が死亡し、死因は急性硬膜下血腫およびびまん性脳腫脹とされた。後頭部には骨折も確認されていた。
争点はてんかん発作の有無
裁判では、娘の死亡に至った経緯が最大の争点となった。検察側は被告が暴行を加えたことによる致死を主張したのに対し、弁護側は被告の持病であるてんかんの発作が起き、その際に乳児を落とした事故であると主張していた。
福岡地裁の鈴嶋晋一裁判長は、てんかん発作が起きたことに被告本人が気づいておらず、故意に暴行したとは認められないと判断し、無罪を言い渡した。
約3年半の勾留を経て
被告は無罪判決が出るまでの間、約3年半にわたって勾留されていたとされる。判決後、被告は「死ぬまで反省、後悔する」と述べたという。
乳児の頭部外傷をめぐる刑事裁判では、近年、医学的証拠の解釈が争点となるケースが各地で相次いでおり、検察側の立証に対する裁判所の審査が厳格化する傾向が指摘されている。