ノーベル賞の坂口・北川両氏、基礎研究への長期的支援を訴え 東京で会見
要約
昨年ノーベル賞を受賞した大阪大学の坂口志文氏と京都大学の北川進氏が3月3日に東京で記者会見を開き、基礎研究を支える長期的な支援体制の必要性を強く訴えた。
ノーベル賞基礎研究大学
ノーベル賞受賞者2人が共同会見
昨年ノーベル賞を受賞した大阪大学の坂口志文氏と京都大学の北川進氏が2026年3月3日、東京で記者会見を開いた。両氏は基礎研究に対する長期的な支援の必要性を訴えた。
受賞から1年、改めて問う研究支援のあり方
会見は受賞からおよそ1年というタイミングで開かれた。坂口氏はノーベル生理学・医学賞の受賞者として知られ、北川氏は化学賞を受賞している。両氏は日本の基礎科学研究を牽引してきた存在である。
両氏がそろって会見に臨み、基礎研究への支援を求めた背景には、日本の研究環境をめぐる課題がある。基礎研究は成果が出るまでに長い年月を要することが多く、短期的な成果を重視する研究費配分の仕組みとの間に構造的な矛盾が指摘されてきた。
長期的な視点が求められる基礎研究
坂口氏の制御性T細胞の研究や北川氏の金属有機構造体の研究は、いずれも成果が認められるまでに20年以上を要している。こうした長い研究の道のりを支えるには、安定的かつ継続的な支援体制が不可欠だという認識が、両氏の訴えの根底にある。
日本では近年、被引用数の多い注目論文における国際順位が低下傾向にあり、基礎研究力の維持が課題となっている。ノーベル賞受賞者が直接声を上げることで、研究支援のあり方に対する社会的な議論が改めて注目を集めることになりそうだ。