2026/4/1
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国内

スペースワン「カイロス」3号機、打ち上げ中止 トラブル発生で3月25日まで延期

要約

過去2回の打ち上げ失敗を経た「三度目の正直」のミッションは、何らかのトラブルにより中止を余儀なくされた。予備期間は3月25日まで設けられている。

カイロススペースワン宇宙開発民間ロケット

「何らかのトラブル」で打ち上げ断念

宇宙スタートアップのスペースワン(東京・港)は2026年3月4日、小型ロケット「カイロス」3号機の打ち上げを中止した。同社は「何らかのトラブル」が発生したことを認めており、トラブルの具体的な内容については明らかにしていない。

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※画像はイメージです

打ち上げの予備期間は3月25日まで設けられている。今後約3週間の間に原因の特定と対応を進め、再度の打ち上げを目指すものとみられる。

初号機・2号機に続く試練

カイロスは全長約18メートル、重量約23トンの3段式固体燃料ロケットである。過去2回の打ち上げではいずれもミッション達成に至っていない。

2024年3月13日の初号機は打ち上げ約5秒後に爆発。原因は固体燃料の燃焼速度の予測誤差により推力が数パーセント不足し、機体の自律破壊システムが作動したものです。同年12月18日の2号機は宇宙空間には到達したものの、第1段エンジンのセンサーからの誤信号により姿勢制御に異常が発生し、軌道投入に失敗した。

3号機は台湾国家宇宙センター(TASA)の衛星や広尾学園の小型衛星など計5基の衛星を搭載する予定で、日本初の民間企業による商業衛星の軌道投入成功がかかるミッションとして注目されていた。

日本の民間宇宙産業への影響

スペースワンはキヤノン電子、IHIエアロスペース、清水建設、日本政策投資銀行を主要株主とし、和歌山県串本町の民間宇宙港「スペースポート紀伊」からの打ち上げを行っている。衛星受領から最短4日での打ち上げを可能とする高速対応を強みに掲げており、アジア太平洋地域での商業打ち上げサービスの展開を目指している。

3号機の成否は、同社のみならず日本の民間宇宙産業全体の信頼性を左右するものとして、業界内外から関心が集まっている。