映画監督・榊英雄被告に懲役8年、「演技指導」名目で女性2人に性的暴行
要約
東京地裁は6日、俳優志望の女性2人に対する準強姦罪で映画監督の榊英雄被告に懲役8年を言い渡した。検察は懲役10年を求刑、弁護側は無罪を主張していた。
刑事裁判性犯罪映画業界
東京地裁が懲役8年を言い渡し
東京地裁は6日午前、俳優を目指す女性2人に対する性的暴行の罪に問われた映画監督の榊英雄被告(55)に、懲役8年の判決を言い渡した。検察側は懲役10年を求刑していた。
榊被告は2015年と2016年、当時20代だった女性2人に対し、「演技指導」などと称して乱暴した罪に問われていた。
検察「卑劣で悪質」、弁護側は無罪主張
検察側は公判で「圧倒的な立場の差を利用したもので、卑劣で悪質というほかない」と指摘し、懲役10年を求刑した。映画監督という立場を利用し、俳優志望の女性に対して犯行に及んだ悪質性を強調した形である。
一方、弁護側は「女性側はキャスティングを期待していた」として無罪を主張。榊被告自身も法廷で「冤罪です」と述べ、起訴内容を否認していた。
2022年の報道が発端
この事件は2022年3月、週刊誌が榊被告による性的暴行を告発する女優らの証言を報じたことが発端となった。当初4人だった証言者はその後8人に拡大し、被告は複数回にわたり逮捕された。
日本の映画業界では、フリーランスの芸能関係者を対象とした2019年の調査でパワハラ被害が61%、セクハラ被害が36%に上るなど、ハラスメントの構造的な問題が指摘されてきた。榊被告の事件を契機に、撮影現場における身体接触シーンの安全管理者(インティマシー・コーディネーター)の導入や、日本映画制作適正化機構によるハラスメント防止ガイドラインの策定など、業界内の改善に向けた動きが進んでいる。