2026/4/1
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国際

米、イスラエルにイラン石油インフラ攻撃の自制を要請 攻撃開始以来初の歯止め

要約

トランプ政権がイスラエルに対しイラン国内の石油インフラへの攻撃を控えるよう要請。米政権が石油市場への影響を懸念し、イスラエルの攻撃拡大に対する初めての制止を行った。

イラン情勢中東軍事紛争米イスラエル関係

米国、イスラエルにイラン石油施設攻撃の自制を要請

トランプ政権がイスラエルに対し、イラン国内の石油インフラへの攻撃を控えるよう要請したことが明らかになった。ニュースサイト「アクシオス」が3月10日に報じた。先月28日のイラン攻撃開始以来、米国がイスラエルの軍事行動に歯止めをかける初めての事例とされている。

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※画像はイメージです

イスラエル軍、石油施設への攻撃対象を拡大

イスラエル軍は石油インフラへの攻撃対象を拡大しており、3月7日ごろにはテヘランの石油貯蔵施設を攻撃したとみられる。テヘラン周辺には複数の石油貯蔵施設が存在するが、攻撃対象の具体的な範囲や被害の詳細は明らかになっていない。

米国とイスラエルは2月28日に大規模な空爆を開始したが、その後イスラエルが独自に攻撃対象を石油関連施設にまで広げている構図が浮かび上がる。

米イスラエル間の温度差が表面化

今回の要請は、米国とイスラエルの間で対イラン戦略に関する温度差が表面化したものといえる。トランプ政権はイランの石油インフラ攻撃を「最終手段」と位置付けているとされ、石油市場の過度な混乱を避けたい考えがあるとみられる。

イランはOPEC加盟国として日量330万バレルの原油を産出しており、石油インフラへの攻撃が拡大すれば、ホルムズ海峡を経由する世界の石油供給に深刻な影響を及ぼす可能性がある。2月28日の衝突開始後、ブレント原油は1バレル80~82ドルに急騰し、衝突前と比べて約50%上昇した。

トランプ政権の要請に対するイスラエル側の応答や態度は、現時点では明らかになっていない。

2月28日以来の経緯

  1. 米国・イスラエルがイランへの大規模空爆を開始

    イランの核兵器開発の脅威に対する対抗措置として、両国による軍事作戦が開始。原油価格は約50%急騰し、ブレント原油は1バレル80~82ドルに達した。

  2. イスラエル軍がテヘランの石油貯蔵施設を攻撃

    イスラエル軍が石油インフラへの攻撃対象を拡大。テヘラン周辺の複数の石油貯蔵施設が標的となった。イスラエルが独自に攻撃範囲を広げている動きとみられる。

  3. 米国がイスラエルに石油インフラ攻撃の自制を要請

    アクシオスが報道。トランプ政権が石油市場の混乱とペルシャ湾沿岸同盟国への波及を懸念し、2月28日の攻撃開始以来初めてイスラエルに歯止めをかけた。

今後、米国の要請がイスラエルの軍事行動にどのような影響を与えるかが焦点となる。