EU、小型モジュール炉の開発支援へ360億円の保証枠を設置
要約
EUが次世代型原子炉として注目される小型モジュール炉(SMR)の開発・建設を後押しするため、日本円にして360億円余りの保証枠を新たに設けた。2030年代前半の運用開始を目指す。
EUエネルギー政策原子力発電小型モジュール炉脱炭素化
EUが次世代原子炉に本腰、360億円の保証枠
EU(ヨーロッパ連合)が、次世代型原子炉である小型モジュール炉(SMR)の開発・建設に向けた保証枠を設置した。保証枠の規模は日本円にして360億円余りで、2030年代前半までにSMRの運用を開始することを目標としている。
SMRは従来型の原子炉と比べて小型で、建設コストが低いとされる新しいタイプの原子炉である。EUはこの保証枠を通じて、民間企業による投資を促す方針だ。
民間投資の呼び水に
今回の保証枠設置は、SMR分野への民間資金の流入を加速させる狙いがある。SMRは規模が小さいため、従来の大型原子炉に比べて1基あたりの建設期間や初期投資を抑えられるとされており、民間企業にとっても参入しやすい分野とみられている。
EUが公的な保証枠を設けることで、企業が投資リスクを抑えながらSMRの開発・建設に乗り出せる環境を整える格好となる。
2030年代前半の運用開始が焦点
EUが掲げる目標は2030年代前半までのSMR運用開始である。脱炭素化の推進やエネルギー安全保障の強化が求められる中、次世代型原子炉の実用化に向けた取り組みが一段と加速することになる。
360億円規模の保証枠がどの程度の民間投資を呼び込めるか、また技術的・規制面の課題をどう克服していくかが、今後の焦点となる。