警視庁元警部補に有罪判決 風俗スカウト「ナチュラル」に捜査情報漏洩
要約
捜査用カメラの画像や対象者リスト23カ所分を違法スカウトグループに流出させた元警部補に、東京地裁が懲役1年6カ月・執行猶予3年の判決を言い渡した。
刑事裁判判決情報漏洩組織犯罪警視庁
捜査情報を犯罪グループに提供
警視庁の元警部補・神保大輔被告(44)が、性風俗店への違法スカウトを行うグループ「ナチュラル」に捜査情報を漏らしたとして地方公務員法(守秘義務)違反の罪に問われた裁判で、東京地裁は懲役1年6カ月、執行猶予3年の判決を言い渡した。求刑は懲役1年6カ月だった。
寺尾亮裁判官は「警察官の職務の公正に対する信頼を大きく損なった」と指摘した。被告は公判で起訴内容を認め、ナチュラルとの関係を断ち切ると約束している。
捜査カメラ画像やリストを送信
判決によると、神保被告は昨年4~5月、ナチュラルの関係先が捜査用カメラにどう映っているかがわかる画像をメンバーに送信した。さらに昨年7月には、捜査対象のメンバーの関係先23カ所のリストをグループ側に漏らした。
被告は法廷で動機について「職場での待遇に不満があり自暴自棄になった」と述べたほか、「捜査対象との関係を維持する目的もあった」と説明した。
約1500人規模の違法スカウト組織
ナチュラルは、性的サービスを提供させる目的で女性をスカウトし、全国の風俗店に違法に紹介している組織である。「匿名・流動型犯罪グループ」の一つに位置づけられ、少なくとも約1500人のメンバーが全国に存在するとされる。
警視庁は神保被告を2025年12月に懲戒免職処分としたほか、上司ら10人超も処分した。捜査情報の漏洩が組織の幹部逃亡につながった可能性も指摘されており、警察内部の情報管理体制が改めて問われる事態となっている。