2026/4/1
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社会

大阪市街地に出没のシカ、府警施設内で捕獲 奈良県は放獣を拒否

要約

大阪府警関目別館の敷地内で確認されたシカが約3時間の捕獲作業を経ておりに誘導された。奈良県の山下知事は、保護エリアを出たシカは天然記念物に該当しないとして県内での放獣を認めない方針を示した。

シカ大阪市天然記念物奈良公園

府警施設の敷地内で草を食む

大阪市城東区にある大阪府警関目別館の敷地内で24日午後6時半ごろ、シカ1頭が確認された。シカは自動車コースの脇に生えた草を食べたり、寝転がったりしていたという。警察車両の出動や訓練に支障が出るおそれがあることから、府警は大阪市に対応を依頼した。

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※画像はイメージです

25日午前10時から捕獲作業が始まり、おりが設置された。シカは同日午後1時15分ごろにおりに入り、市職員によって捕獲された。その後、シカは市職員に護送されていった。市内ではシカによる事故やトラブルは確認されていない。

奈良県知事「放獣は認められない」

奈良県の山下真知事は25日の定例会見で、このシカについてコメントした。山下知事は「いったん出たシカについては文化財保護法上の天然記念物ではない。イノシシやクマと同様の野生生物ということになる」と述べ、奈良公園などの保護対象エリアを離れたシカは法的な保護の対象外であるとの認識を示した。

さらに「農林業や人身への被害を及ぼす恐れが否定できない以上、奈良県内での放獣を認めることはできない」と明言。「原則を崩すことはできないという判断になった」として、県内での受け入れを拒否する方針を明らかにした。

行き場のないシカ

今回のシカが奈良公園から移動してきたかどうかは確定しておらず、山下知事も「可能性がある」と述べるにとどめている。奈良公園周辺のシカは国の天然記念物に指定されているが、保護エリアを一歩出れば野生動物として扱われることになる。

大阪市によるシカの今後の処遇は明らかにされていない。捕獲した場合は「有害鳥獣」扱いとなる可能性があり、天然記念物としての保護と野生動物としての管理の間で、行政の対応が問われる事態となっている。

  1. シカの出没を確認

    大阪府警関目別館の敷地内でシカ1頭が確認される。自動車コース脇で草を食べたり寝転がったりしていた。

  2. 捕獲作業を開始

    警察車両の出動や訓練への支障を懸念し、大阪市に対応を依頼。おりが設置された。

  3. シカがおりに入る

    約3時間の作業を経てシカが捕獲され、市職員によって護送された。

  4. 奈良県知事が放獣拒否を表明

    山下知事が定例会見で、保護エリアを出たシカは天然記念物に該当せず、県内での放獣は認められないと明言。