同性婚訴訟6件、最高裁大法廷に回付 年度内に統一判断へ
要約
2019年以降に全国5地裁で提起された同性婚を巡る訴訟6件すべてが最高裁大法廷に回付され、裁判官15人全員で審理されることが決まった。高裁段階では5件が違憲、1件が合憲と判断が分かれている。
最高裁が大法廷での審理を決定
民法・戸籍法が同性間の婚姻を認めていない規定が憲法に違反するかどうかを巡り、同性カップルらが国を訴えた6件の訴訟について、最高裁第三小法廷(林道晴裁判長)は25日、原告側の上告を受理し、裁判官15人全員による大法廷での審理を決定した。大法廷の裁判長は今崎幸彦最高裁長官が務める。
2019年以降、同性カップルらは全国5つの地方裁判所で計6件の訴訟を提起してきた。高等裁判所の段階では、札幌、東京(1次)、福岡、名古屋、大阪の5件が現行規定を憲法違反と判断した一方、東京(2次)の1件のみが合憲との判断を示しており、司法判断が分かれた状態にあった。なお、すべての判決において原告側の国に対する賠償請求は棄却されている。
高裁で相次いだ違憲判断
高裁段階での違憲判断では、同性カップルが置かれた現状について踏み込んだ指摘がなされてきた。札幌高裁は「日常生活、職場、社会生活の各場面で支障が生じている」と述べ、名古屋高裁は「個人の尊厳が損なわれている」と指摘した。
6件のうち5件が違憲とする判断を示したことは、最高裁の大法廷回付の判断に影響を与えたとみられる。大法廷は通常、憲法判断や判例変更など重要な法律問題について統一的な見解を示す場合に開かれる。
全国5地裁で6件の訴訟を提起
同性カップルらが札幌・東京・名古屋・大阪・福岡の各地裁に、民法・戸籍法の同性婚非認定規定の違憲性を問う訴訟を起こした。
5件が違憲、1件が合憲と判断分かれる
札幌・東京1次・福岡・名古屋・大阪の高裁が違憲と判断。東京2次のみが合憲判断を示し、司法の見解が割れた。
最高裁が大法廷回付を決定
第三小法廷が上告を受理し、裁判官15人全員で構成する大法廷での審理に移行することを決めた。
大法廷の統一判断が示される見通し
同性婚の憲法適合性について、最高裁として初めての統一的判断が下される見込み。
年度内に統一判断の見通し
大法廷による統一判断は2026年度中に示される見通しである。最高裁が同性婚の憲法適合性について正面から判断を示すのは初めてとなる。高裁段階で5対1と大きく違憲側に傾いた司法判断を、大法廷がどのように整理するかが焦点となる。