IEA事務局長、備蓄原油4億バレル放出後も「追加の用意ある」 ホルムズ海峡封鎖で
要約
イラン危機に伴うホルムズ海峡の封鎖を受け、IEA加盟国が過去最大規模の4億バレルの協調放出で合意。事務局長は必要に応じた追加放出の可能性を示唆し、需要抑制を含む複層的対策の重要性を強調した。
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IEA加盟国、4億バレルの協調放出で合意
国際エネルギー機関(IEA)のファティ・ビロル事務局長は25日、日本経済新聞の取材に応じ、イラン危機に伴うホルムズ海峡の封鎖への対応について語った。IEA加盟国は4億バレルの備蓄原油の放出に合意しており、ビロル事務局長は「必要なら追加の放出の用意がある」と表明した。
IEAは現在、加盟国政府と連携しながら市場の動向を監視し、情報交換を進めている。ホルムズ海峡の封鎖という事態に対し、備蓄原油の協調放出によって供給不安の緩和を図る構えだ。
需要側の対策も重視
ビロル事務局長は備蓄放出に加え、需要側の対策の重要性も主張した。具体的には自動車の制限速度引き下げなどを挙げ、供給面だけでなく消費を抑制する取り組みも不可欠との認識を示した。
供給途絶への対応は備蓄の放出だけでは限界があり、需要そのものを減らすことで危機の影響を和らげるという考え方である。
世界のエネルギー供給に重大な影響
ホルムズ海峡は世界の石油輸送の要衝であり、その封鎖は国際的なエネルギー供給に深刻な影響を及ぼしている。4億バレルという放出規模はIEAの協調放出としては過去最大となる。
ビロル事務局長が追加放出の可能性にまで踏み込んで言及したことは、現在の危機の深刻さと、IEAとして長期戦も辞さない姿勢を示したものといえる。事態の推移によっては、さらなる対応が求められる局面も想定される。