札幌「ノースサファリサッポロ」運営会社を書類送検 20年にわたる違法建築、150棟に膨張
要約
北海道警は札幌市の民間動物園「ノースサファリサッポロ」を運営する会社と前社長を都市計画法違反などの疑いで書類送検した。市街化調整区域への無許可建設は2005年から20年にわたり、違法建築物は10棟から150棟へと膨張していた。
都市計画法違反などで書類送検
北海道警は18日、札幌市南区の民間動物園「ノースサファリサッポロ」を運営する「サクセス観光」と星野和生前社長を、都市計画法違反や動物愛護法違反などの疑いで書類送検した。書類送検には「厳重処分」の意見が付されたとみられる。
サクセス観光は2005年の開園前から、市街化調整区域内に無許可で獣舎などの建物を建設した疑いが持たれている。北海道警は昨年10月に家宅捜索を実施し、捜査を進めていた。
10棟から150棟へ——歯止めなき拡大
ノースサファリサッポロは札幌市中心部から車で約40分の山中に位置し、ライオンやトラなど約150種の動物を飼育・展示していた。動物と近距離でふれあえることが特徴で、テレビのバラエティー番組にも度々登場する人気施設だった。
しかしその裏で、違法建築物は増え続けた。開園当初は10棟だった無許可の建築物が、2024年には150棟にまで膨れ上がっていた。札幌市はこれまで21回にわたり行政指導を実施したが、改善には至らなかった。
園は昨年9月に閉園。札幌市は昨年末までに園内すべての違法建築物の除却を勧告し、今月23日には都市計画法に基づく除却命令を発令した。除却の期限は2025年10月末とされている。
閉園後も残る建物と動物たち
閉園から半年が経過したが、敷地内にはなお37棟の建築物が残存しており、うち18棟が獣舎である。3月16日時点で222個体の動物が園内に残されたままとなっている。
ノースサファリサッポロ開園
市街化調整区域内に無許可で獣舎などを建設し、約150種の動物を飼育・展示する民間動物園として営業を開始した。
園が閉園
長年の違法建築問題を抱えたまま園が閉園。しかし敷地内には多数の建物と動物が残された。
北海道警が家宅捜索
都市計画法違反などの疑いで北海道警が捜索に着手し、刑事手続きへと発展した。
書類送検
サクセス観光と星野和生前社長が都市計画法違反・動物愛護法違反などで書類送検された。厳重処分の意見が付されたとみられる。
札幌市が除却命令
都市計画法に基づき除却命令を発令。期限は2025年10月末とされ、残存する37棟の撤去が求められている。
20年間にわたって違法状態が放置され続けた本件は、行政指導の実効性や市街化調整区域の管理体制に重い課題を突きつけている。