2026/4/1
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国際

台湾・柯文哲前民衆党主席に拘禁刑17年、2028年総統選出馬は極めて困難に

要約

台北地裁は不動産開発をめぐる収賄罪で柯文哲氏に拘禁刑17年を言い渡した。台湾の法制度では10年以上の実刑判決で確定前でも総統候補の資格を失うため、次期総統選への出馬は事実上閉ざされた。

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台北地裁が拘禁刑17年の判決

台湾の第2野党・民衆党の柯文哲前主席に対し、台北地方裁判所は3月26日、不動産開発をめぐる収賄などの罪で拘禁刑17年の判決を言い渡した。柯氏は公判で無罪を主張していた。

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※画像はイメージです

検察側の主張によると、柯氏は台北市長を務めていた2020年から2022年にかけて、商業施設の建設をめぐり企業側の陳情を受けて容積率を不正に引き上げる便宜を図った。その見返りとして計約1700万台湾ドル(約8400万円)の賄賂を受け取ったとされる。企業側が受けた不正な利益の総額は約120億台湾ドル(約600億円)にのぼるとされている。

2028年総統選への道が閉ざされる

今回の判決は、柯氏の政治的将来に決定的な影響を及ぼす。台湾では10年以上の実刑判決を受けた場合、判決が確定する前であっても総統や副総統の候補として立候補することができない。拘禁刑17年という判決により、2028年に予定される次期総統選への出馬は極めて困難な状況となった。

柯氏は2024年1月の総統選挙で得票率26%余りを獲得し3位となったものの、若年層を中心に一定の支持基盤を築いていた。民衆党は立法院(国会に相当)でも8議席を有し、過半数に届かない与党・民進党と最大野党・国民党の間でキャスティングボートを握る存在として台湾政治に影響力を持ってきた。

「第三勢力」の行方

柯文哲氏は元台北市長であり、医学博士としての経歴を持つ。2019年に民衆党を創設し、民進党と国民党の二大政党に対抗する「第三勢力」の旗手として台頭した人物である。今回の判決により、党の求心力や台湾政界における第三勢力の今後の動向が注目される。