障害福祉4事業所が給付金79億円を過大受給、大阪市が約110億円請求へ
要約
大阪市は障害福祉会社「絆ホールディングス」傘下の4事業所が就労実績を水増しし給付金を不正受給していたと判断し、加算金を含め約110億円の支払いを求める方針を固めた。
不正受給大阪市社会問題障害者支援
利用者に転職繰り返させ給付金を水増し
大阪市の障害福祉会社「絆ホールディングス(HD)」傘下の4つの就労継続支援A型事業所が、障害者の就労実績を不正に水増しし、給付金を過大に受給していたことが明らかになった。大阪市は障害者総合支援法に基づく行政処分の方針を固め、27日にも計約110億円の支払いを求める。
市の監査によると、過大受給があったのは「ミライム」「リアン内本町」「リベラーラ」「レーヴ」の4事業所で、いずれも大阪市内に所在する。過大に受給していたのは、障害者が一般企業などへ就職した際に支払われる「就労移行支援体制加算」と呼ばれる給付金である。
絆HD側は、同じ利用者に転職を繰り返させることで就労実績を積み増し、給付金を過大に受給していた。国は2024年度に、利用者1人につき3年間に1回のみ給付金の支給を認める「3年ルール」を定めたが、絆HD側はこのルールを順守していなかったと市は判断した。
過大受給79億円、加算金含め約110億円に
市が認定した過大受給額は79億円にのぼる。障害者総合支援法はルール違反に対して4割の加算金を課すことを定めており、これを加えた請求総額は約110億円となる。
絆HDの広報担当者は取材に対し、「市の監査結果が出ていない。今後、(絆HDが)開示すべき事項を決定した場合は速やかに公表する」と述べるにとどめた。
障害福祉の信頼揺るがす大規模不正
就労継続支援A型事業所は、障害者が雇用契約を結んだうえで就労訓練を受ける施設であり、障害者の社会参加を支える重要な役割を担っている。その制度を利用した大規模な過大受給が認定されたことで、障害福祉サービスに対する信頼が問われる事態となっている。