2026/4/1
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国内

古川聡宇宙飛行士、JAXA退職し杏林大特任教授へ――ISS滞在366日の経験を人材育成に

要約

ISS長期滞在を2回経験した古川聡氏が31日付でJAXAを定年前に退職し、4月から杏林大医学部で宇宙医学の知見を活かした人材育成に取り組む。会見では月・火星探査における医師の重要性を語った。

JAXA宇宙開発宇宙飛行士杏林大学

31日付でJAXA退職、4月から杏林大へ

宇宙飛行士の古川聡氏(61)が30日に記者会見を開き、31日付で宇宙航空研究開発機構(JAXA)を退職すると発表した。定年前の退職となる。4月からは杏林大医学部の特任教授に就任し、人材育成に携わる。医学と宇宙分野の橋渡し役として活動してきた古川氏は、第一線の宇宙飛行士としての活動から退くことになる。

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※画像はイメージです

古川氏は1999年に宇宙飛行士候補に決定し、2001年に宇宙飛行士として認定された。国際宇宙ステーション(ISS)には2011年と2023年の2回にわたり長期滞在し、累計滞在日数は366日に及ぶ。医師としての専門知識を宇宙での研究活動に活かしてきた。

  1. 宇宙飛行士候補に決定

    ISSの搭乗候補者として選定され、宇宙飛行士への道を歩み始めた

  2. 宇宙飛行士に認定

    正式にJAXAの宇宙飛行士として認定を受けた

  3. 初のISS長期滞在

    初めてISSに長期滞在し、宇宙での活動経験を積んだ

  4. 2回目のISS長期滞在

    2度目の長期滞在を実施。累計滞在日数は366日に達した

  5. JAXA退職

    定年前にJAXAを退職し、約27年にわたる宇宙飛行士としてのキャリアに区切りをつけた

「月や火星探査で医師の役割はより重要に」

会見で古川氏は、今後の宇宙探査における医師の役割について言及した。「今後の月や火星探査において、万が一のことが起きてもすぐに帰ることはできず、現場での医療が大切になる。医師である宇宙飛行士はより重要になってくる」と述べ、医学と宇宙の融合分野の重要性を強調した。

杏林大医学部では特任教授として、自身の経験を次世代の育成に役立てる考えだ。

データ改ざん問題にも言及

古川氏をめぐっては、2016年から17年にかけての研究でデータの捏造・改ざんがあり、戒告処分を受けた経緯がある。この問題について古川氏は「真摯に受け止め、誠実に仕事をしてきた。信頼回復できたかどうかは自身が判断することではない」と語った。