2026/4/15
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国際

仏英、ホルムズ海峡の航行安全確保へ多国間会合を開催 米国の「封鎖」には不参加表明

要約

フランスと英国がホルムズ海峡の航行の自由確保に向けた多国間協力の会合開催を発表した。トランプ大統領による海峡封鎖には参加せず、防衛的な枠組みで独自の対応を目指す。

イギリスエマニュエル・マクロンドナルド・トランプフランスホルムズ海峡

仏英が共同で多国間会合を発表

フランスと英国は13日、ホルムズ海峡の航行の自由確保に向けた多国間協力の会合を近く開催すると発表した。米国のトランプ大統領が同海峡の封鎖を宣言するなか、仏英両国は米国主導の封鎖作戦には参加しない意向を明確にし、独自の枠組みで海峡の安全確保を図る姿勢を打ち出した。

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※画像はイメージです

スターマー英首相は、米国による封鎖に「英国は参加しない」と言明。マクロン仏大統領も、ホルムズ海峡での任務は「厳密に防衛的で、紛争の当事者とは一線を画すもの」だと述べ、あくまで航行の自由を守るための取り組みであると強調した。スペインのロブレス国防相も米国の海峡封鎖を「まったく意味がない」と批判しており、欧州側の米国に対する冷ややかな姿勢が浮き彫りになっている。

米イラン停戦協議は不調、トランプ大統領は封鎖開始を表明

今回の仏英の動きに先立ち、11日にはパキスタンでバンス副大統領らとイラン側による停戦協議が行われたが、不調に終わった。これを受けてトランプ大統領は12日に海峡封鎖を宣言し、米東部時間13日午前10時(日本時間13日午後11時)に封鎖を開始したとの認識を示した。

  1. パキスタンで米イラン停戦協議

    バンス副大統領らとイラン側が協議を実施したが不調に終わり、外交的解決に至らなかった。

  2. トランプ大統領が海峡封鎖を宣言

    停戦協議の決裂を受け、トランプ大統領がホルムズ海峡の封鎖を正式に宣言。

  3. 仏英が共同会合の開催を発表

    航行の自由確保に向けた多国間協力の枠組みを提唱。米国の封鎖には不参加を表明。

  4. トランプ大統領が封鎖参加国を発表予定

    封鎖には他国からも申し出があったとし、参加する国々の陣容を明らかにするとしている。

トランプ大統領は封鎖について「他国も参加する」と主張し、「申し出があった」として14日に参加国の陣容を発表するとしている。ただし、具体的にどの国が参加を表明しているかは現時点で明らかになっていない。

欧米間の溝が浮き彫りに

今回の事態は、ホルムズ海峡の安全保障をめぐる欧米間のアプローチの違いを鮮明にした。米国が封鎖という強硬手段に踏み切る一方、仏英は防衛的かつ多国間協調の枠組みを志向しており、両者の間に深い溝が生じている。

仏英が主催する会合にどの国々が参加を予定しているかも明らかになっていないが、マクロン大統領が「紛争の当事者とは一線を画す」と述べたことからも、欧州側は軍事的な対立ではなく外交的な解決を模索する立場を取っていることがうかがえる。

世界の原油や液化天然ガスの主要な輸送ルートであるホルムズ海峡の情勢は、エネルギー市場をはじめ国際経済に大きな影響を及ぼす。14日に予定されるトランプ大統領の封鎖参加国の発表を含め、事態の推移が注視される。