2026/4/23
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経済

東芝不正会計訴訟、東京地裁が1社に約1785万円の賠償命令 13社の請求は棄却

要約

海外の機関投資家14社が東芝に損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は自己名義で株式を保有していた1社への賠償のみを認めました。第三者名義で保有していた他の13社については、損害賠償を求められるのは口座名義人に限られるとして請求を退けました。

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217億円の請求に対し約1785万円の賠償命令2015年に発覚した東芝の不正会計問題を巡り、海外の機関投資家14社が計約217億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が2026年4月23日、東京地方裁判所で言い渡された。和久一彦裁判長は、原告のうち自己名義で株式を保有していた1社に対し、約1785万円の支払いを東芝に命じた。一方、第三者名義で株を管理・保有していた他の13社については請求を退けた。
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※画像はイメージです
請求総額約217億円に対し、認容額は約1785万円にとどまる結果となった。和久裁判長は判決理由として「虚偽記載で発生した損害の賠償を求められるのは口座の名義人に限られる」との判断を示し、金融機関など第三者名義で株式を保有していた13社については東芝の賠償責任を認めなかった。## 株式の保有形態が明暗を分ける今回の判決で焦点となったのは、株式の保有名義の問題である。海外の機関投資家は、実務上、現地の金融機関(カストディアン)などの第三者名義で株式を管理・保有するケースが多い。14社のうち13社がこの形態をとっていたが、裁判所はこうした間接的な保有では賠償請求の適格性がないと判断した。自己名義で直接株式を保有していた1社のみが、損害賠償を認められた形である。## 双方が判決内容を精査へ判決を受け、原告の代理人は「今後判決内容を精査して適切に対応していく」とコメントした。東芝側も「判決の内容を精査し、適切な対応を講じていく」としており、双方とも今後の対応については明言を避けている。東芝の不正会計問題は2015年に発覚し、利益目標達成のために複数の事業分野で不適切な会計処理が組織的に行われていたことが明らかになった。株価の大幅な下落を招き、国内外の投資家から多数の損害賠償訴訟が提起されている。発覚から11年が経過した現在も、責任追及の訴訟が続いている状況である。
  1. 不正会計問題が発覚

    インフラ事業や半導体事業など複数の分野で組織的な不適切会計が露呈しました。

  2. 東京地裁が判決

    海外投資家14社のうち、自己名義で保有していた1社に対し東芝への賠償を命じました。