2026/4/24
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経済

三井住友海上とあいおいニッセイ同和、金融庁処分後もトヨタの情報持ち出し

要約

三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険の出向社員が、トヨタ自動車の情報を持ち出していたことが判明した。金融庁による行政処分後にも関わらず情報が持ち出されており、損保業界の情報管理体制の脆弱性が改めて露呈している。

トヨタ自動車情報漏洩損害保険業界行政処分金融庁

行政処分後にもトヨタの情報を持ち出し\n\n三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険の出向社員が、トヨタ自動車の情報を持ち出していたことが24日、関係者への取材で明らかになった。両社はいずれも金融庁から情報漏えいを理由に行政処分を受けていたが、その処分後に持ち出しが行われていたことになる。\n\n
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\n\n行政処分を受けた後にもかかわらず、同様の情報持ち出しが再び発生した事実は、両社における再発防止策の実効性に重大な疑問を投げかけるものである。持ち出された情報の具体的な内容や量、関与した出向社員の人数といった詳細は現時点で明らかになっていない。\n\n## 損保業界で相次ぐ情報管理の不備\n\n損害保険業界では近年、顧客情報の漏えいや不適切な情報管理をめぐる問題が相次いでいる。2023年12月には、あいおいニッセイ同和損保や三井住友海上を含む大手損保4社が企業向け保険料の事前調整で金融庁から業務改善命令を受けた。また、出向社員による情報の不正持ち出しについても、2024年に大手保険会社4社で発覚し、金融庁が業務改善命令を出している。\n\n三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保はともにMS&ADインシュアランスグループ傘下にあり、2027年4月を目途に合併する計画が進んでいる。グループ全体としての情報管理体制の在り方が改めて問われることになる。\n\n## 出向制度に潜むリスク\n\n保険会社から取引先企業への出向は、業界では広く行われている慣行である。ノウハウの共有や人材育成といった利点がある一方、出向社員が出向先の機密情報を所属元に持ち出すリスクが以前から指摘されてきた。金融庁が行政処分を通じて情報管理体制の強化を求めた後もなお持ち出しが行われた今回の事案は、出向元・出向先の双方における管理体制の脆弱性を浮き彫りにしている。