三菱電機、鴻海と自動車機器事業で提携検討 子会社への50%出資も視野
要約
三菱電機は、自動車機器事業を担う子会社への鴻海精密工業による50%出資を視野に協議を開始した。赤字が続く同事業の立て直しを図り、電動化や自動運転分野での競争力強化を目指す。
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三菱電機と台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は24日、自動車機器事業での提携に向けた検討を開始する覚書を締結したと発表した。三菱電機の自動車機器子会社「三菱電機モビリティ」に対し、鴻海が50%の出資を行うことも視野に協議を進める。電動化や自動運転分野での協業拡大を目指す。
三菱電機にとって自動車機器事業はかつて売上高の2割近くを占める主力事業の一つだったが、赤字が継続していた。今回の提携検討は、こうした事業構造の転換を図る動きとみられる。
三菱電機は「EVの車体を製造し、幅広い顧客を持つ鴻海と組むことで事業の成長をめざす」としている。鴻海は世界最大の電子機器受託製造大手であり、近年はEV車体の製造にも進出している。両社はそれぞれの強みを組み合わせ、電動化や自動運転といった次世代技術への対応を加速させる狙いだ。
現時点では、鴻海による三菱電機モビリティへの具体的な出資額は明らかにされていない。協議が最終合意に至るまでの詳細なスケジュールも未定だ。
三菱電機は2024年4月に自動車機器事業を分社化し、三菱電機モビリティを設立していた。分社化によって他社との協業を進めやすい体制を整えた格好で、今回の鴻海との提携検討はその延長線上に位置づけられる。
自動車業界では電動化や自動運転技術の進展に伴い、従来の部品メーカーも事業モデルの変革を迫られている。三菱電機が持つパワーエレクトロニクスやモーター、制御技術と、鴻海の大規模生産力やサプライチェーン管理能力をどう融合させるかが、今後の協議の焦点となる。