日立製作所は27日、2026年3月期の連結純利益が前期比30.3%増の8023億円となり、過去最高を更新したと発表した。送電網設備やデータセンター関連の事業が好調だったことが、業績を大きく押し上げた。※画像はイメージです## 送電網とデータセンターが成長の両輪に過去最高益の主な要因として、送電網設備関連事業とデータセンター関連事業の好調が挙げられる。世界的な脱炭素化の潮流やAI需要の拡大を背景に、送配電網への設備投資が活発化しており、日立はグループ会社の日立エナジーを通じてこの需要を取り込んだ。日立エナジーは高圧直流送電(HVDC)技術で世界トップシェアを持ち、米国では送配電機器の製造能力強化に10億ドル超を投資している。一方、生成AIの普及に伴うデータセンター需要の急拡大も追い風となった。日立はデータセンター事業統括本部を設置し、グループ横断での事業展開を進めてきた。IT運用・サービスを統合的に提供する体制を構築し、ワンストップでの対応力を強化している。## デジタルソリューション「Lumada」が収益基盤を下支え日立の成長を支える中核事業であるデジタルソリューション「Lumada」も、業績の下支えに貢献した。LumadaはIT(情報技術)とOT(制御・運用技術)を融合し、顧客のDX(デジタルトランスフォーメーション)やGX(グリーントランスフォーメーション)を支援する事業群で、関連売上高はグループ全体の約4割に相当する約3兆円規模に達している。近年は生成AIとの連携も強化しており、ハイブリッドクラウド基盤「Lumada HMAX」やエネルギーインフラ向けAIサービス「HMAX Energy」といった新サービスを展開している。## IT・OTの両輪で過去最高益を達成今回の過去最高益は、IT領域(Lumada、データセンター)とOT領域(送配電網設備)の両方で成長を実現した結果といえる。前期比30.3%増という大幅な利益成長は、かつて総合電機メーカーとして多角化していた日立が、事業の選択と集中を進めてきた構造改革の成果を示すものでもある。