2026/4/28
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経済

2025年度の有効求人倍率1.20倍、3年連続低下 物価高で企業が求人抑制

要約

厚生労働省が発表した2025年度平均の有効求人倍率は前年度から0.05ポイント低下し1.20倍となった。月平均の有効求人数は約230万人で前年度比4.1%減と、減少幅が拡大している。

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厚生労働省は28日、2025年度平均の有効求人倍率が1.20倍だったと発表した。前年度から0.05ポイント低下し、3年連続の低下となった。物価高による原材料費の上昇や人件費の増加が企業経営を圧迫し、求人を抑制する動きが広がっている。\n\n

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※画像はイメージです
\n\n## 求人数の減少幅が拡大\n\n2025年度の月平均有効求人数は約230万人で、前年度比4.1%の減少となった。前年度の減少幅は3.0%であり、求人の縮小ペースが加速している。一方、月平均有効求職者数は約191万人で、前年度比0.7%の減少にとどまった。求職者側に大きな変動がない中で、企業側の求人が目立って減少している構図である。\n\n
\n\n厚生労働省の担当者は「物価高による原材料費の上昇に加え、最低賃金の上昇などで人件費もかさみ、求人を出すのを取りやめる動きがある」と説明した。\n\n## 3月単月も低下、幅広い業種で求人減\n\n2025年3月の有効求人倍率(季節調整値)は1.18倍で、前月から0.01ポイント低下した。情報通信、卸売、小売り、宿泊・飲食サービスなど幅広い業種で新規求人が減少している。\n\n厚生労働省の担当者はさらに、「求人を出しても採用に至らず、機械化など人手を省くための投資に切り替える傾向も出ている」と指摘した。人手不足が続く中でも、コスト増を背景に採用そのものを見送り、省力化投資へ方針転換する企業の動きが浮き彫りとなった。\n\n## 企業のコスト増が雇用に波及\n\n今回の結果は、物価高と人件費高騰の二重の負担が企業の採用行動に直接影響を及ぼしている実態を示している。最低賃金の引き上げが続く中、企業は人件費の増加分を吸収しきれず、新規採用の抑制や機械化への転換で対応を図っている。有効求人倍率は依然として1倍を超えており、求職者1人に対して1件以上の求人がある状態ではあるが、3年連続の低下は雇用環境の変調を示す指標として注視される。