2026/4/30
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経済

FRB、3会合連続で金利据え置き 反対4人は33年ぶりの多さ パウエル議長は理事留任へ

要約

FRBは中東情勢による不確実性と原油高を背景に、政策金利の据え置きを決定しましたが、反対票が4人に上り1992年10月以来、33年ぶりの多さとなりました。

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米連邦準備制度理事会(FRB)は4月29日の金融政策決定会合で、3会合連続となる政策金利の据え置きを決定した。中東情勢の緊迫化による経済見通しへの不確実性と原油価格の高止まりを受け、インフレへの影響を慎重に見極める姿勢を示した形である。一方、5月に議長任期の満了を迎えるパウエル議長は、当面の間FRB理事の職に留まる意向を表明した。\n\n

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※画像はイメージです
\n\n## 反対4人は1992年以来の最多\n\n今回の決定で異例だったのは、反対票の多さである。理事1人と地区連銀総裁3人の計4人が据え置きに反対した。FOMCで4人が反対票を投じるのは1992年10月以来、33年以上ぶりの事態となる。\n\nFRBは声明で「中東情勢が経済の見通しに対する不確実性を高めている」と指摘した。イラン情勢を中心とした中東の緊張が原油価格の高止まりにつながっており、これがインフレ圧力として米国経済に波及するリスクを注視していることがうかがえる。\n\n据え置き判断は、インフレ抑制と経済の安定という二つの使命の間で、FRBが慎重なかじ取りを迫られている現状を映し出している。反対票の多さは、FOMC内部で政策の方向性をめぐる意見の相違が拡大していることを示すものだ。\n\n## パウエル議長、理事として当面留任の意向\n\nもう一つの注目点は、パウエル議長の今後の身の振り方である。パウエル氏の議長としての任期は2026年5月に満了を迎えるが、議長任期終了後も当面の間は理事の職に留まる意向を表明した。\n\nパウエル氏が理事として具体的にいつまで職務を続けるかは明らかにされていない。議長が退任後も理事に留まるのは極めて異例であり、FRBの組織運営や金融政策の継続性にどのような影響を与えるかが今後の焦点となる。\n\n## 中東リスクが金融政策を左右\n\n今回の据え置き判断の背景には、中東情勢がもたらす経済的な不確実性がある。イラン情勢の緊迫化に伴う原油価格の高止まりは、エネルギーコストの上昇を通じて米国の物価動向に影響を及ぼしかねない。\n\nFRBとしては、利下げに踏み切ればインフレ再燃のリスクが高まる一方、現状維持を続けば景気の減速懸念が強まるというジレンマに直面している。FOMC内部の意見対立が表面化した今回の決定は、次回以降の会合でより激しい議論が展開される可能性を示唆している。