MBKパートナーズ、牧野フライス製作所の買収を断念 政府の外為法中止勧告を受け入れ
要約
アジア系投資ファンドのMBKパートナーズが30日、工作機械大手・牧野フライス製作所の買収断念を政府に伝達した。外為法に基づく中止勧告は2008年のJパワー事案以来、歴史上2例目の措置となる。
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政府の中止勧告を受け入れ、買収断念\n\nアジア系投資ファンドのMBKパートナーズが30日、工作機械大手・牧野フライス製作所の買収を断念すると日本政府に伝えた。政府は22日付で外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づき買収の中止を勧告しており、MBKパートナーズがこれを受け入れた形だ。\n\n
※画像はイメージです \n\n牧野フライス製作所は、マシニングセンタやNC放電加工機などを製造・販売する工作機械大手で、国内の防衛装備品メーカーにも製品を供給している。政府は同社の製品が軍事転用可能であることから、安全保障上重要な技術が海外に流出するリスクがあると判断し、中止勧告に踏み切った。\n\n## 外為法に基づく中止勧告は歴史上2例目\n\n今回の中止勧告は、2017年の外為法改正以降では初めての発動であり、2008年のJパワー事案以来、歴史上2例目の措置となる。外為法に基づく対内直接投資審査制度は、外国からの投資が国の安全を損なうおそれがある場合に投資の変更や中止を勧告・命令できる仕組みで、近年は経済安全保障を巡る環境変化に対応して審査対象の範囲が拡大されてきた。\n\nMBKパートナーズは、牧野フライス製作所に対する株式公開買い付け(TOB)による買収を計画していた。同ファンドは北アジアに特化した独立系プライベートエクイティファンドで、日本、韓国、中国を中心に投資活動を展開している。\n\n政府が中止勧告
外為法に基づき、牧野フライス製作所の買収中止を勧告。安全保障上の技術流出リスクを理由に判断された。
MBKパートナーズが受け入れ
日本政府に対し、勧告を受け入れて買収を断念する旨を正式に伝達した。
\n\n## 経済安全保障の強化を象徴する事例に\n\n工作機械は「マザーマシン」とも呼ばれ、金型や航空機部品など幅広い産業の製造を支える基幹的な機械である。日本の工作機械業界は世界的に高い競争力を持つ一方、民生・軍事の両方に転用可能な「デュアルユース」品目として、経済安全保障上の懸念が高まっている。\n\n今回のMBKパートナーズによる買収断念は、先端技術を持つ日本企業への海外からの投資において、経済安全保障上のリスク評価がより厳格に適用される傾向を示すものとなった。投資の自由と安全保障のバランスをいかに取るかが、今後も問われることになる。
政府が中止勧告
外為法に基づき、牧野フライス製作所の買収中止を勧告。安全保障上の技術流出リスクを理由に判断された。
MBKパートナーズが受け入れ
日本政府に対し、勧告を受け入れて買収を断念する旨を正式に伝達した。