ANA、27年3月期純利益43%減の見通し 燃料高が営業利益600億円押し下げ
要約
ANAホールディングスは2027年3月期の連結純利益が前期比43%減少する見通しを発表しました。燃料高が営業利益を約600億円押し下げると試算しており、国内線での協業など構造改革も検討します。
燃料高直撃、ANAが大幅減益見通し
ANAホールディングス(HD)は4月30日、2027年3月期の連結純利益が前期比43%減少するとの業績見通しを発表した。中東情勢の影響などによるジェット燃料価格の高騰が収益を大きく圧迫しており、燃油高による営業利益の押し下げ額は約600億円に達すると試算している。
同日の記者会見で芝田浩二社長は「ダウンサイドリスクにも備える必要がある」と述べ、燃料価格の先行き不透明感に対する強い警戒感を示した。日本航空(JAL)も同様に航空燃料価格の高騰に直面しており、日本の航空大手2社がそろって厳しい経営環境に置かれている状況だ。
収益性低い国内線で協業検討
ANAHDは今後の対応策として、収益性が低い国内線において他社との協業などの改革を検討していることも明らかにした。燃料費の増大が続く中、単独での路線維持ではなくコスト構造の根本的な見直しが急務となっている。
航空業界では新型コロナウイルス禍からの旅客需要の回復が進む一方、燃料費の上昇がその恩恵を打ち消す構図が鮮明になっている。ANAHDの今回の見通しは、燃料価格という外部要因が航空会社の業績をいかに大きく左右するかを改めて浮き彫りにした。
JALも燃料高の影響避けられず
日本航空もANAと同様に航空燃料価格の高騰による影響を受けている。JALの具体的な業績予想の詳細は会員限定情報などのため全容は明らかになっていないが、航空大手2社がともに燃料コストの増大という共通課題に直面する中、業界全体としての対応が注目される。
ANAHDの芝田社長が示した危機感は、燃料価格の変動リスクが今後も経営の最大の不確定要素であり続けることを示唆している。国内線での協業を含む構造改革がいつ、どのような形で具体化するかどうかが、今後の焦点となる。