円相場、一時1ドル=156円台に下落 ロンドン市場で円安加速
要約
4月30日のロンドン外国為替市場で、円相場が一時1ドル=156円台まで下落した。日米金利差の拡大に加え、日銀の金融政策を巡る市場の思惑が円売りを一段と加速させている。
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円相場、一時156円台に下落
4月30日のロンドン外国為替市場で、円相場が一時1ドル=156円台まで下落した。円安ドル高の流れが続く中、節目となる水準に達した形だ。
歴史的な円安水準が継続
円相場は近年、日米の金利差を背景に円安基調が続いてきた。2024年4月26日には1ドル=156円台を記録し、1990年5月以来、約34年ぶりの円安水準を更新した。
円安の主な要因として指摘されているのが、日米の金融政策の方向性の違いである。米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締め姿勢を維持する一方、日本銀行は緩和的な金融政策を続けてきた。2024年4月の日銀金融政策決定会合では金利据え置きが決定されており、市場では日銀が動かなかったとの受け止めが広がり、円売り・ドル買いの動きを後押ししたとみられている。
企業・家計への影響も
円安の進行は、日本経済に幅広い影響を及ぼしている。輸出企業にとっては海外売上高の増加につながる一方、原材料の輸入コスト上昇が収益を圧迫する側面もある。帝国データバンクの調査では、円安が企業利益にマイナス影響を与えているとの回答が63.9%に上り、特にアパレルや飲食料品関連の業種で影響が大きいとされる。
家計への打撃も深刻だ。輸入食品や日用品の価格上昇、海外旅行費用の増加など、生活コストの上昇が続いている。円安に伴う物価上昇は国内のインフレ圧力を高めており、日銀が追加利上げに踏み切らざるを得なくなる可能性も指摘されている。
歴史的な円安水準が続く中、政府・日銀による為替介入(円買い介入)への警戒感も一層高まっている状況だ。