ECB、7会合連続で政策金利据え置き 中東情勢によるインフレ圧力を警戒
要約
欧州中央銀行は30日の理事会で、政策金利を7会合連続で据え置くことを決定した。3月の物価上昇率加速や期待インフレ率の急騰を受け、中東情勢がエネルギー価格に及ぼす影響を慎重に見極める方針だ。
全政策金利を据え置き、中東リスクを注視
欧州中央銀行(ECB)は30日の理事会で、主要政策金利の据え置きを決定した。7会合連続の据え置きとなる。民間銀行がECBに預金する際の金利(年2.0%)を含むすべての政策金利が維持された。
ECBは声明で「中東での戦争は、エネルギー価格の急騰を招き、インフレ(物価上昇)を押し上げるとともに経済のセンチメント(心理)の重しとなっている」と指摘し、中東情勢がエネルギー価格やインフレ、経済心理に及ぼす影響を分析したうえで今後の政策判断を行う方針を示した。
物価上昇率は加速、期待インフレも急伸
据え置き判断の背景には、ユーロ圏の物価指標の悪化がある。EU統計局が公表した3月のユーロ圏消費者物価上昇率(確定値)は前年同月比2.6%となり、2月の1.9%から大幅に加速した。
さらに、ECBが28日に公表した調査では、ユーロ圏の消費者が予想する1年先の期待インフレ率が4.0%に達した。前月の2.5%から1.5ポイントの急上昇であり、消費者のインフレ懸念が急速に高まっていることを示している。
エネルギー価格高騰が政策判断を複雑に
中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の高騰が、ECBの政策判断を一段と難しくしている。物価上昇の抑制と経済心理の悪化という二つの課題に同時に直面するなか、ECBは慎重な姿勢を維持した形である。今回の決定により、ECBは当面の間、データに基づいた判断を続ける構えを改めて示した。
3月の物価統計
ユーロ圏の消費者物価上昇率が前年同月比2.6%となり、前月の1.9%から加速したことがEU統計局より公表された。
期待インフレ調査公表
ECBによる調査で、消費者の1年先の期待インフレ率が前月の2.5%から4.0%へ急騰したことが判明した。
ECB理事会
7会合連続となる政策金利の据え置きを決定。預金金利を年2.0%に維持し、中東情勢の影響を注視する方針を示した。