2026/4/30
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経済

政府・日銀が円買い為替介入、薄商いの連休中に5円急騰

要約

大型連休で市場参加者が少ない中、米国時間の未明から早朝にかけて円相場が対ドルで5円程度急伸した。投機筋の円売りポジションを狙い撃ちした可能性が指摘されている。

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連休の薄商いを突いた介入

2026年4月30日の外国為替市場で、政府・日銀が円買い・ドル売りの為替介入を実施した。日本の大型連休に伴い市場の取引量が減少する薄商いの時間帯を狙った形で、米国の未明から早朝にかけての約5時間で、円相場は対ドルで5円程度の急騰を記録した。

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※画像はイメージです

同日午前2時(米東部時間、日本時間午後3時)に円安圧力がピークに達したとみられ、その後急速に円高方向へ転じた。取引参加者が限られる時間帯での大規模な介入は、投機筋の円売りポジションを狙い撃ちにしたとの見方が市場関係者の間で広がっている。

1ドル=160円台後半の円安が引き金

今回の介入の背景には、円相場が1ドル=160円台後半まで下落していたことがある。約1年9カ月ぶりとなる歴史的な円安水準に達しており、1986年以来の高値も視野に入る状況だった。

円安が加速した要因としては、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰による「有事のドル買い」の進行や、日銀が金融政策決定会合で政策金利を据え置き、利上げ時期について明確なシグナルを示さなかったことが挙げられる。これらが重なり、投機的な円売り・ドル買いの動きが一段と強まっていた。

介入効果の持続性には不透明感

政府・日銀による円買い介入は、2024年にも複数回実施されている。2024年4月末から約1カ月間で約9兆円規模、同年7月にも合計5兆5,348億円の介入が行われた経緯がある。

今回の介入についても、短期間で5円程度の円高を実現した点では一定の効果を上げたといえる。ただし、介入の具体的な総額は明らかになっておらず、効果の持続性についても不透明な部分が残る。市場では、中東情勢や日米の金融政策の方向性といった構造的な円安要因が解消されない限り、再び円安圧力が強まるとの見方もある。

為替介入は財務省が決定し、日銀が実務を担う仕組みとなっている。原資には財務省所管の外国為替資金特別会計(外為特会)の資金が充てられる。急速な円安は輸入コストの増加を通じて国内の物価高を招き、家計への負担増に直結するだけに、政府の今後の対応が注目される。