磐越道の部活バス事故、福島県警が車両検証を実施 衝突速度を調査
要約
新潟県の高校生ら21人が死傷した磐越自動車道の事故で、福島県警は衝突時の速度などを特定するため事故車両の検証を開始した。事故を巡っては車両の手配経緯や安全管理の状況についても捜査が進められている。
福島県の磐越自動車道で、部活動の遠征中だった新潟県の高校生らが乗るマイクロバスが事故を起こし21人が死傷した件で、福島県警察が事故車両の車体検証を実施した。事故当時の衝突速度などを詳細に調査し、原因究明を進める狙いがある。
事故は磐越自動車道上り線の郡山市内で発生。新潟県の北越高校の男子ソフトテニス部員を乗せたマイクロバスが、緩やかな右カーブ付近で衝突緩衝具に衝突した後、ガードレールに突っ込んだ。この事故により計21人が死傷している。
バス手配を巡る食い違いも焦点に
事故を巡っては、車両の手配した五泉市のバス運行会社・蒲原鉄道と北越高校との間で、バスの手配に関する説明に食い違いが生じている。蒲原鉄道側は学校からレンタカーでの送迎を依頼され、安いものを探すよう言われたと説明する一方、北越高校側はレンタカーの手配を依頼したことはないと否定している。
旅客運送事業の許可を得ていない車両での違法な有償輸送行為、いわゆる白バスに該当するかどうかも捜査の焦点の一つとなっている。蒲原鉄道の営業担当者は、自身の免許証でレンタカーを借り、紹介した運転手の運転歴や免許証を確認していなかったことが明らかになっている。
福島県警は運転手の68歳男性を過失運転致死傷罪の容疑で逮捕した。運転手は事故前に数回の物損事故を起こしており、事故当日は衰弱していたとの証言もある。
事故現場は魔のカーブ
事故現場となった磐越道の当該区間は、地元住民からしょっちゅう事故が起こる場所として魔のカーブと呼ばれていたことも報じられている。
国土交通省北陸信越運輸局は事故を受け、バス会社とレンタカー会社に対して行政監査に入った。今回の事故により、部活動の遠征における移動手段の安全管理のあり方が改めて問われている。千葉県教育委員会では過去の同種事故の教訓を踏まえ、改めてルール遵守を求める対応を取るなど、各地で安全対策の見直しが進んでいる。