2026/5/21
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社会

東京電力社員、民事訴訟の法廷内で無断録音 2015年ごろから繰り返し

要約

東京電力ホールディングスは21日、社員が裁判官の許可を得ずに民事訴訟の法廷内を録音していたと発表した。電力業界では中部電力や九州電力などでも同様の事案が相次いで発覚している。

ガバナンスコンプライアンス不祥事東京電力電力業界

裁判官の許可なくICレコーダーで録音東京電力ホールディングス(東電HD)は21日、同社の社員が裁判官の許可を得ずに民事訴訟の法廷内を録音していたと発表した。録音にはICレコーダーやスマートフォンが使用されており、同社によると2015年ごろから録音行為が繰り返されていたという。
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※画像はイメージです
法廷内での録音は、裁判長の許可なく行うことが禁じられている。東電HDは本件を公表したが、録音が行われた具体的な訴訟の件数や事案の内容、関与した社員の人数や役職、録音された音声データの利用目的などについては明らかにしていない。## 電力業界で相次ぐ無断録音の発覚本件は、電力業界全体で相次いで発覚している法廷での無断録音事案の一つである。2026年5月には、中部電力、九州電力、関西電力でも社員が民事訴訟において裁判所の許可を得ずに法廷でのやり取りを録音していたことが判明している。各社とも社内報告書の作成などを目的として録音が行われていたと説明されている。法廷内での録音が裁判長の許可制とされているのは、プライバシー保護や法廷秩序の維持を目的としたものである。今回の東電HDの事案では、2015年ごろから約10年にわたって録音行為が続いていたことになり、長期間にわたり法的なルールが軽視されていた形だ。## 問われるコンプライアンス意識電力大手で同様の行為が相次いで明らかになったことで、業界全体のコンプライアンス意識や内部統制のあり方が改めて問われる事態となっている。東電HDは福島第一原子力発電所事故の賠償や廃炉の負担を抱え、社会的な信頼回復が求められる立場にある。法廷における無断録音の常態化が明らかになったことで、同社のガバナンス体制に対する厳しい視線が向けられることは避けられない。録音に関与した社員の処分や再発防止策など、今後の東電HDの対応が注目される。