2026/5/22
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社会

辺野古沖転覆事故、死亡の船長を海上運送法違反で刑事告発へ 無登録運航の疑い

要約

沖縄県名護市辺野古沖で3月に発生した船2隻の転覆事故で、金子国土交通相が死亡した金井創船長を海上運送法違反容疑で刑事告発する方針を表明しました。内閣府沖縄総合事務局が22日、中城海上保安部へ告発状を提出します。

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国交相が刑事告発の方針を表明

沖縄県名護市辺野古沖で3月16日に発生した船の転覆事故について、金子恭之国土交通相は22日、死亡した金井創船長(71)を海上運送法違反(無登録運航)の容疑で刑事告発する方針を明らかにした。事業登録をせずに人を乗せて船を運航した疑いで、内閣府沖縄総合事務局が同日、中城海上保安部へ告発状を提出する。

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※画像はイメージです

事故は3月16日、辺野古沖で船2隻が相次いで転覆したもの。転覆した船には京都府の私立・同志社国際高校の生徒18人が研修旅行の一環として乗船しており、金井船長と17歳の女子生徒の計2人が死亡、生徒ら14人が重軽傷を負った。

「ボランティアなので登録不要と思っていた」

船を運航していたのは市民団体「ヘリ基地反対協議会」で、海上運送法で義務付けられている事業登録を行っていなかった。海上運送法では、有償・無償を問わず、他人の需要に応じて人を船舶で運送する場合は登録が必要とされている。旅客定員12人以下の小型船もこの登録対象に含まれる。

同協議会は「ボランティアなので登録は必要ないと思っていた」と説明しているが、国土交通省側は運航実態から事業性があると判断したとみられる。なお、転覆したもう1隻の船における違法性の有無については現在も調査中で、「反復的・継続的」と判断された具体的な運航頻度や回数も明らかになっていない。

海保は業務上過失致死傷でも捜査

第十一管区海上保安本部は、海上運送法違反とは別に、業務上過失致死傷の容疑でも捜査を進めている。事故の原因や出航判断の経緯などが焦点となる見通しである。

金井船長は日本基督教団佐敷教会の牧師でもあり、1997年以降、辺野古新基地建設反対運動に関わってきた人物だった。事故当時、同志社国際高校の生徒らは平和学習の一環として沖縄を訪れており、船に乗船していた。

刑事告発の対象となる金井船長はすでに死亡しているため、刑事訴訟法上、公訴提起には至らないが、捜査当局は事故の全容解明に向けて関係者への聴取や証拠収集を続ける方針である。