政府、医療用手袋5000万枚の備蓄放出を開始 中東混乱でナフサ供給不安
要約
中東情勢の混乱による石油由来製品の不足を受け、政府は備蓄していた医療用手袋5000万枚の放出を開始しました。1枚約6円で販売され、自前での物資確保が困難な小規模診療所などの支援を目指します。
備蓄4億9000万枚から初回5000万枚を放出
中東情勢の混乱による石油由来製品の不足や値上げを受け、政府が備蓄していた医療用手袋の放出を開始した。5月23日、東京都内の歯科医院に放出された手袋が到着し、厚生労働省がその様子を公開した。
医療用手袋の主な原料は、供給不安が生じているナフサ(粗製ガソリン)である。政府は感染症流行対策として手袋を備蓄しており、目安量を上回る4億9000万枚の在庫のうち、まず5000万枚の放出を決定した。
1枚約6円、自前確保が難しい医院が対象
放出された手袋は1枚あたり税込約6円で、1000枚を最小単位として販売される。自前での確保が難しい医院であれば、放出範囲内で何度でも購入申請が可能だ。医療機関からの購入申請受付は5月18日に始まり、21日時点で販売対象は国内2000強の医療機関となっている。
購入申請の受付開始
自前での確保が難しい医療機関を対象に、備蓄品の購入申請受付を開始した。
販売対象2000強に
申請を受け付けた結果、国内2000を超える医療機関が販売対象として確認された。
都内歯科医院に到着
初の備蓄品が都内の歯科医院に届き、厚生労働省がその様子を報道陣に公開した。
手袋を受け取った天王洲パークサイドビル歯科の坂田香里院長は「診療所は在庫を抱えられない。在庫状況に合わせて購入でき、とても安心だ」と述べ、「ECサイトと比べて安価で助かる」と語った。
厚労副大臣「経営実態も鑑みながら対応」
放出の現場に立ち会い、仁木博文厚生労働副大臣は、今後の追加支援について「現場の経営実態も鑑みながら対応していきたい」と述べた。追加支援の具体的な時期や内容については明らかにされていない。
中東情勢の混乱はナフサの供給不安を引き起こし、石油由来製品である医療用手袋の確保に影響が及んでいる。医療用手袋は日常の診療に不可欠な物資であり、特に小規模な診療所では大量の在庫を抱えることが困難なため、供給の不安定化が経営を直撃する構図となっている。政府は備蓄の活用によって医療現場への影響を最小限に抑える方針だ。