愛知・弥富市建設部長を官製談合容疑で逮捕 入札情報を業者に漏洩
要約
愛知県弥富市が発注した公共施設改修工事3件で、市建設部長が設計金額を業者に事前に伝え、落札率97〜99%で落札させた疑いで逮捕された。市長が謝罪会見を開き、建設会社4社の代表も書類送検、市役所には家宅捜索が入った。
建設部長が官製談合防止法違反で逮捕
愛知県弥富市が発注した公共工事をめぐり、入札情報を業者側に漏洩したとして、愛知県警は市建設部長の立石隆信容疑者(55)を官製談合防止法違反などの容疑で逮捕した。立石容疑者は13日、名古屋地検に送検された。同日夕には捜査員が弥富市役所に家宅捜索に入った。
逮捕容疑は2024年5〜6月、公共施設の改修工事3件の入札において、入札の秘密事項である設計金額を業者側に事前に伝え、予定価格に近い価格で落札させた行為。3件の落札率は約97〜99%に達していた。また、建設会社4社の代表4人が公契約関係競売入札妨害の容疑で書類送検された。
市長が謝罪会見「深くおわびします」
弥富市は13日、記者会見を開き、安藤正明市長が「ご迷惑、ご心配をおかけしていることを深くおわびします」と謝罪した。
落札率が約99%に達した工事について、安藤市長は「不自然だとは思わなかった。業者が積算した額が予定価格に近かったと認識していた」と説明した。市側は「他の職員の関与はない」としている。
就任以降979件の工事に関与
立石容疑者は2023年4月に建設部長に就任。以降、関わった工事契約は979件にのぼる。2024年4〜11月だけでも345件の工事契約に関与しており、うち328件が指名競争入札と随意契約、17件が一般競争入札だった。弥富市では200万円以上の工事で指名競争入札、1億円以上で一般競争入札を実施する基準となっている。
事件の経緯を振り返ると、立石容疑者は2024年11月18日に年休取得の届け出を提出。「警察から来てほしいと言われた」と申し出ていた。11月19日から12月1日まで年休を取得し、12月2日以降は病欠となっていた。市は11月20日に県警から「官製談合の疑いで捜査している」との連絡を受け、事件を把握した。
立石容疑者が建設部長に就任
建設部長として公共工事の入札に直接関与する要職に就き、以降979件の工事契約に関わることになった。
逮捕容疑の入札3件を実施
公共施設の改修工事3件で、入札の秘密事項である設計金額を業者側に事前に伝え、予定価格に近い価格で落札させた疑い。落札率は約97〜99%に達していた。
市が県警から捜査の連絡を受ける
立石容疑者は前日の11月18日に「警察から来てほしいと言われた」として年休取得を届け出。11月19日から12月1日まで年休、12月2日以降は病欠となっていた。
逮捕・送検・家宅捜索
立石容疑者を名古屋地検に送検。建設会社4社の代表4人も公契約関係競売入札妨害容疑で書類送検された。同日夕には捜査員が弥富市役所に家宅捜索に入り、安藤正明市長が記者会見で謝罪した。
再発防止へ外部委員会を検討
逮捕容疑となった3件以外にも不正がなかったか、全容解明が課題となる。市は外部有識者を交えた委員会の設置を検討しており、複数の職員が警察から事情聴取を受けているという。立石容疑者が関与した残り976件の工事についても、今後の捜査や調査の行方が注目される。