2026/4/1
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スポーツ

ウクライナ選手のヘルメット失格、スポーツ仲裁裁判所が取り消し請求を棄却

要約

ミラノ五輪スケルトン男子で戦死したアスリートの写真を貼ったヘルメットを着用しようとしたウクライナのヘラスケビッチ選手に対する失格処分について、スポーツ仲裁裁判所は「競技中の表現は認められない」として訴えを退けた。

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仲裁裁判所「表現の自由は尊重するが、競技中は認められない」

ミラノ・コルティナオリンピックのスケルトン男子で失格処分を受けたウクライナのウラジスラフ・ヘラスケビッチ選手が処分の取り消しを求めた訴えについて、スポーツ仲裁裁判所は棄却する判断を下した。

Athletes competing
※画像はイメージです

ヘラスケビッチ選手は、ロシアの侵攻で命を落としたアスリートらの写真を貼ったヘルメットを着用して競技に臨もうとし、失格処分となっていた。これを不服として、スポーツ仲裁裁判所に処分の取り消しを求めて提訴していた。

スポーツ仲裁裁判所の判断理由

スポーツ仲裁裁判所は判断の中で「表現の自由は尊重する」としながらも、「競技中における表現は認められない」との立場を示した。さらに、IOC(国際オリンピック委員会)が設けている競技中の政治的な表現を禁じるガイドラインについて、「選手たちのパフォーマンスが注目を浴びるためには合理的だ」と評価し、その正当性を認めた。

追悼か政治的表現か

IOCは競技中の政治的な表現などを禁じるガイドラインを設けている。ヘラスケビッチ選手のヘルメットには、ロシアによるウクライナ侵攻で犠牲となったアスリートらの写真が貼られていた。戦死者への追悼という行為が「政治的表現」に該当するかどうか、その線引きが今回の争点となった。

スポーツ仲裁裁判所は最終的にIOCのガイドラインを支持する形で訴えを退け、ヘラスケビッチ選手の失格処分は維持されることとなった。