2026/4/1
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社会

大津市保護司殺害事件 飯塚被告が初公判で起訴内容認める、逮捕時は否認

要約

2024年5月に保護観察中の男が担当保護司を自宅で殺害した事件の裁判員裁判が大津地裁で始まり、飯塚紘平被告は逮捕時の否認から一転して起訴内容を全面的に認めた。弁護側は行動制御能力の低下を主張している。

保護司制度更生保護殺人事件滋賀県裁判員裁判

2024年5月に大津市で保護司の男性が保護観察対象者に殺害された事件で、殺人などの罪に問われた無職・飯塚紘平被告(36)の裁判員裁判の初公判が2月17日午前、大津地裁(谷口真紀裁判長)で開かれた。飯塚被告は起訴内容について「間違いありません」と述べ、全面的に認めた。逮捕時には「私はやっていないし、何も答えたくありません」と容疑を否認していた。

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※画像はイメージです

起訴内容と事件の経緯

起訴状によると、飯塚被告は2024年5月24日午後7時前後、面接のために訪れた保護司・新庄博志さん(当時60)の自宅で、ナイフとおのを使い複数回切りつけるなどして殺害した。飯塚被告は当時、執行猶予判決を受けて保護観察中であり、新庄さんはその担当保護司だった。

滋賀県警が飯塚被告を逮捕した後、大津地検は鑑定留置を実施し、2024年11月に殺人、公務執行妨害、銃刀法違反の罪で起訴した。

弁護側は行動制御能力の低下を主張

初公判で弁護側は、飯塚被告の「行動制御能力が低下していた」と主張した。犯行動機など詳細は今後の公判で明らかになる見通しである。

新庄さんの保護司仲間で彦根市の保護司・平田敦之さん(63)は「こんなにも、つらいのかと……。身内を殺されたような思いだった」と心境を語り、「『保護観察がつらかった』『言葉に腹が立った』……そういう理由ではないことを祈る」と述べた。

  1. 事件発生

    大津市でレストランを経営していた新庄博志さん(60)が、保護観察中の飯塚被告による定期面接の際、自宅でナイフとおのによって複数回切りつけられ殺害された。新庄さんは飯塚被告の生活指導を担当していた。

  2. 鑑定留置の実施

    滋賀県警に逮捕された飯塚被告は当初「私はやっていない」と容疑を否認。大津地検は被告の刑事責任能力を判断するため約半年にわたり精神鑑定を含む鑑定留置を実施した。

  3. 起訴

    鑑定留置の結果を踏まえ、大津地検が飯塚被告を殺人・公務執行妨害・銃刀法違反の3つの罪で起訴。保護司は非常勤国家公務員のため、殺害行為は公務執行妨害にも該当する。

  4. 法務省が制度見直し

    保護観察対象者が担当保護司を殺害した初の事例を受け、法務省は保護観察官による直接面接の強化、複数保護司による分担制の導入、自宅以外の公共施設での面接推進など、安全対策の抜本的見直しに着手した。

  5. 初公判

    大津地裁で市民6人が参加する裁判員裁判が開始。飯塚被告は逮捕時の否認から一転して起訴内容を全面的に認めたが、弁護側は行動制御能力の低下を主張し、刑事責任の程度が争点となる見通し。

事件を受けた制度改革

保護司は無給の非常勤国家公務員で、法務省職員の保護観察官と協力して保護観察対象者の生活指導や就労支援にあたる。本事件を受け、法務省は保護観察のあり方と保護司の安全対策の見直しに着手した。

具体的には、保護観察付き執行猶予判決を受けた者への保護観察官の面接を手厚くするほか、複数の保護司が1人の対象者を受け持つケースや、保護観察官が直接担当するケースの導入を進めている。さらに、保護司の自宅以外での面接場所の確保も推進している。