静岡市、清水駅東口の製油所跡地7ヘクタールを41億円で取得へ エスパルス新スタジアム候補地
要約
静岡市が2026年度当初予算案にENEOS製油所跡地の用地取得費29億円とスタジアム建設可否の調査費2,000万円を計上した。ほとんどの比較項目で新設が「まちの価値向上」に有効と判断したことが背景にある。
静岡市は2月17日、2026年度当初予算案を発表し、JR清水駅東口にあるENEOS(石油元売り大手)の製油所跡地14ヘクタールのうち東半分の7ヘクタールを41億円で取得する計画を明らかにした。サッカーJ1清水エスパルスの新本拠地となる多目的スタジアムの建設を視野に入れた動きで、建設可否を見極める調査費2,000万円も一般会計当初予算案に盛り込んだ。
新設が大規模改修を上回ると判断
市はこれまで、エスパルスの現本拠地であるIAIスタジアム日本平(アイスタ)の大規模改修と新スタジアム建設の比較検討を続けてきた。交通アクセス、経済波及効果、災害リスク、国の補助金活用度といった項目で比較した結果、ほとんどの項目で新設の方が「まちの価値向上につながる効果が高かった」と市は判断した。
難波喬司市長は同日の会見で、「IAIスタジアムの代わりにスタジアムをつくるというのでなく、静岡市にとって宝物になるような大きな価値を生み出す土地だ」と語り、跡地全体の14ヘクタールを「地域づくりエリア」と位置づける方針を示した。
用地取得費は2年に分けて計上
41億円の用地取得費のうち29億円は2026年度の特別会計当初予算案に計上し、残る12億円は2027年度に計上する予定だ。スタジアムの運営形態について難波市長は「土地は市が提供し、民設民営でやってもらうのが望ましいが、収益性からなかなかそうはいかない」と述べ、民間主導の実現には課題があるとの認識を示した。
用地取得費29億円・調査費2,000万円を計上
特別会計に取得費の一部、一般会計にスタジアム建設可否の調査費を盛り込み、新年度中に結論を出す方針
残りの用地取得費12億円を計上予定
41億円の取得総額のうち初年度分を除いた残額を翌年度に充当する計画
土地区画整理組合の設立・事業開始
計画が順調に進んだ場合の想定スケジュール。組合設立が造成工事の前提条件となる
土地造成終了・建設工事着工
造成完了後にスタジアム本体の建設に着手する見通し。条件付きの想定時期
一般会計は10年連続で過去最大
2026年度の一般会計当初予算案は前年度当初比3.9%増の4,035億円で、予算規模は10年連続で過去最大を更新した。製油所跡地の活用とスタジアム建設の検討は、市の大型事業として今後の予算編成にも影響を与えることになる。